テレビ・シリーズ用のアニメーション企画売込みコンテストがあった。優勝者は新聞に出資者を募る1ページ全面広告を無料で出せる。予選を通過した6組がマレイシア、豪州、シンガポール、香港より参加し、審査員の前で企画売込みを行い豪州のチームが優勝した。
応募者の売込みはすべて英語で行なわれ、フィリピン、シンガポール(4人)、イタリア、香港よりの審査員の質問も、また、質問に対する答えも、すべて、英語で行なわれていた。
シャングリラ・ホテルのガーデン・ウィング棟の3階から9階までが会場で、7階は全てをフランスが、8階の半分は豪州が借切っていた。フランスは、さらに、在シンガポールのフランス大使がランチを主催し、また、韓国アニメーション団体は朝食会を催し、朝食会場入り口にコンテンツを展示するなど、シンガポールのこのアジア・フィルム・マーケットに力を入れている国々もあった。
ここは、シンガポール通商産業省(MTI)傘下で、外国からのシンガポールへの投資を促し、企業を誘致する部門で、ゲーム業界では、日本から、これまでに、コーエー、ゲンキを誘致しているほか、カプコンには過去に訓練生を派遣するなどの、誘致へ向けての活動を行なっている。また、12月初めには、米国に本拠を持つEAとスタジオ設立についての合意に至っている。EAは人気ゲームのローカリゼーションとオンライン・ゲーム開発をシンガポールで行なう。
アニメーション業界では米国のルーカスフィルム・アニメーションが昨年からすでに、スタジオを開設し、2006年4月から、TV向けアニメーションの本格制作を開始することになっている。EDBは誘致を前提とした外国企業との共同制作アレンジや人材無料派遣を行い、また、誘致時には資本参加、税金優遇も行い、世界各国からのコンテンツ産業誘致を図っている。
MDAは情報通信芸術省(MICA)傘下で、国内のテレビ、映画、ビデオ、ラジオ、出版、ニューメディア産業育成を担当している。そのうち、今回は、「デジタテルメディア産業及び出版産業」の開発部門担当官と面談した。
コンテンツ制作関連では、@パイロット版作成;A劇場映画制作;B海外との共同作成を支援している。また、海外へのコンテンツ販促関連では、海外での主な見本市で、展示スペースを何区画か買い上げ、国内のコンテンツ作成業者に無償貸与し、また、出展参加者の飛行機代・宿泊費用も全額を援助している。MDA担当官によればコンテンツ分野に関し、シンガポールは後発であり、追いつくためには、手厚い支援が必要だとのこと。
現在、20カ国から計40人を雇用済みで、2005年8月からのクリエイターに対する教育が終了し、11月からは、テクニカル・ディレクターへの教育が始まっている。2006年4月から、60-70人の態勢でTV用アニメーション「Clone Wars」の制作に入る。
日本からは、まだ誰も採用していない。何人かと面接したが、まだ現在の仕事の区切りがつかない等の理由で雇用に至っていない。日本の水準は高く、制作開始直前の雇用でも充分だと思われるとのこと。
シンガポールはある程度、西欧化しており「アジア入門篇」とでも言うべき国で西欧人がビジネスでも生活でも比較的問題なく対処できる国であるというのもシンガポールを選んだ理由であるとのこと。