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DCAJ news No.124
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平成17年度日本自転車振興会補助事業「コンテンツビジネスの活性化推進についての報告」近年、コンテンツビジネス振興は重要な国策として掲げられており、多くの地方自治体で同産業の育成・誘致が進められている。今回は、こうした動きに対する支援策の一環として、東京で開催された「アニメ制作に関わる中小企業」の実態報告セミナーと、大阪で開催されたマーケティングの発想を活かしたインターネットコンテンツ制作のセミナーの模様をレポートする。
事業のあらまし [コンテンツ制作業の理解と経営改善支援]
  コンテンツビジネスの振興は国策のひとつでもあるが、これを受け多くの地方自治体もコンテンツ産業の育成や誘致に力を注いでいる。
  コンテンツ制作業は中小企業が多く、経営的にも厳しいところが多い。
  しかしながら、コンテンツという概念自体が非常に幅広く産業構造も異なるため、コンテンツ産業誘致や育成を謳う自治体でも中小企業支援に携わる人たちのコンテンツビジネスの認知度は他の産業に比べて低い。
  本年度は中小企業を足元から支える自治体や中小企業診断士の皆様にコンテンツ制作業の内容を理解いただき、地域産業振興のひとつとしていただこうと企画した。
  委員会は中小企業診断士を中心に自治体等の職員にも参画いただき、できるだけ現実に即した施策を心がけた。
  本年度事業が終了後も、コンテンツビジネスを行う中小企業への支援体制が続くよう、中小企業診断協会東京支部に「コンテンツ分科会」を設けていただきこの業種にかかわりを持つ中小企業診断士の組織化をお願いした。

本年度のテーマ [モデルケースはアニメ制作業]
  コンテンツ制作に関る中小企業の現状を診断し、経営的な改善策を提案する。
  本年度はモデルケースとして「アニメ制作業」を取り上げ、産業集積が高く自治体の取り組みも熱意のある杉並区の協力を得て経営診断を実施する。
  経営診断にあたっては、中小企業診断士に委託する。地元杉並区で経営相談を行う診断士2名にも参画いただいた。

活動
  モデルケースであるアニメ制作業の実態理解、企業実地訪問、課題研究、改善提案を行う。その情報はセミナーを開催し、中小企業を支援する人々に広く共有を図る。
  コンテンツ制作業の概要理解のためのセミナーの開催
   
(1) 東京会場 2006年1月31日開催
(2) 大阪会場 2006年3月27日開催
(3) 東京会場 2006年3月30日開催

報告
今回は東京会場の第一回と大阪会場での講演の概要を掲載します。東京会場第二回『行ってきましたアニメ会社』は次号に掲載します。
(1) セミナー東京会場(第一回)
セミナー東京会場(第一回)

参加募集は当協会メールマガジンおよび中小企業診断協会を通じておこなった。

[1] 『日本のコンテンツ市場概論』 デジタルコンテンツ協会 企画・推進本部長 岩田庸一
    日本のコンテンツ市場規模は約13.3兆円。放送と出版(新聞含む)で大半を占める。
    世界のコンテンツ市場規模は124兆円。米国が50兆円を占め人口比でも日本は大きく劣る。
    コンテンツ振興は中韓等アジア諸国も注力しており、中国13.1%韓国6.5%と前年伸び率も高い。一方日本は2.3%と世界平均の6.5%を大きく下回り今後が懸念される。
    コンテンツ産業は産業そのものとして重要であると共に、日本の国家イメージ向上のための文化戦略としても欠くことができない。事例として、ポケモンは直接の売上げ一兆円に加え、間接的な効果で合計2兆3千億円を稼ぎ出した。
    経済産業省の指針として、国際展開促進・公正な取引環境整備・資金調達環境の整備が謳われている。

[2] 『映像コンテンツの産業構造概論』 デジタルコンテンツ協会 清野一道研究主幹

動画映像コンテンツの制作は多くの人、組織の分業によってなる共同作業である。

    制作費の出資者は作品発売(上映・放送等)後や、作品に基づく様々な商品や商標に対してその使用料を受け取る権利を持つ。同様に、音楽制作者や声優も権利を持つ。
    しかし、多くのアニメ制作を始めとする映像制作者には権利は概ね無く『工賃』のみの場合が多い。
    さらに受注した制作費用はかなり安く押さえられており、そこで働く人にとって大変厳しい収入である。

[3]   株式会社トランスアーツ代表取締役黒木衛氏による、アニメ制作会社の現状の発表と会場参加者との質疑応答がありました。

(2) 大阪会場 (大阪府・大阪デジタルコンテンツビジネス創出協議会のご後援をいただきました)
[1] 『全国・世界へ発信するデジタルコンテンツビジネスの創出をめざして』
     大阪デジタルコンテンツビジネス創出協議会 マネジャー杉浦幹男様  http://www.odcc.jp/index.html
    東京一極集中の中、大阪でコンテンツビジネスを盛り上げようと大阪デジタルコンテンツビジネス創出協議会を本年1月19日に設立した。
    大阪から直接ビジネスを行うための仕組みを作りたい。
    現状はコンテンツ制作業の60%が東京に集中し、流通も東京経由となっている。これに伴い、人材も企業も大阪から流出している。人材育成の学校などは大阪の方が東京より多いくらいなのに現場が無いので東京へ流出せざるを得ない。
    資金・マーケティング・人材をマッチングさせる。
    コンテンツ制作企業の受注機会の拡大を図るため、公的機関等が発注するコンテンツ制作案件をコンペ方式により率先発注する。
    アジア圏でのビジネスを目指すため、その国独特の商習慣等を理解するための場も設ける。
    先日実施した説明会には制作企業約40社が集まり注目度は高い。出されているビジネスプランの中から大阪らしいものを選んでいこうと考えている。

[2] 『日本のコンテンツ市場概論』 デジタルコンテンツ協会 企画・推進本部長 岩田庸一
    東京会場一回目とほぼ同内容です。

[3] 『映像コンテンツの産業構造概論』 デジタルコンテンツ協会 清野一道研究主幹
    東京会場一回目とほぼ同内容です。

[4] 『マーケティング的発想からのコンテンツ制作について』
     エクスポートジャパン株式会社高岡謙二社長  http://www.export-japan.com/japan/
   
エクスポートジャパン株式会社高岡謙二社長
元プロボクサー。引退後、タイ王国大阪総領事館商務部(タイ国政府貿易センター大阪)で同国輸出製品の海外マーケティング活動に従事。神戸大学大学院経営学研究科に社会人入学。在学中の2000年4月にエクスポート・トゥ・ジャパン・ドットコム株式会社を設立、代表取締役に就任。外国語ウェブサイトの制作を主な業務としている。
    一般にはホームページは会社のパンフレットのようなものと考えられており、間接経費であり、経費削減の対象となる可能性がある。しかし、これを営業ツールと考え、工夫すれば営業マン一人分くらいの経費に見合う働きをさせる事が出来る。
    ホームページの認知経路は80%以上が検索エンジンから。検索エンジンの発達でインターネットを信用してビジネスが始まるようになった。Googleは米国内でのシェアが50%近い。その理由は検索数だけでなく、さまざまに工夫されたそのサイトの信頼性による表示の順位付けにある。
    当社が制作しているホームページは「クリエーションコア東大阪」を始め、その企業が得意とする製品や技術の名称で、検索で常に上位に来るように作ってある。それは英文キーワードの選定をはじめ、海外パートナーとのLINKなど、信頼され検索上位に上がるような努力と工夫を重ねた結果である。こうして海外の潜在顧客を開拓するのだ。
    成果が出てきた。海外から問い合わせと注文が増えている。技術は高いが、限られた取引先だけだった東大阪の町工場が、見たこともない世界の各地からの引き合いで活気付く。 あるいは、大手メーカーの製品に組み込まれたちいさな優れた部品。いままでは探すすべが無かった大阪の小さな会社を、部品に付いた小さなマークを手がかりにインターネットで探し訪ねてくれる顧客がいる。
     
    米国の航空超大手から工作機械保持工具メーカーへ
    イタリアの高級ブランドからアクリル加工の会社へ
    中東のパイプライン敷設企業からメタルホースメーカーへ
    資金・マーケティング・人材をマッチングさせる。
    インドの機械卸から工業用ダイヤル温度計メーカーへ
    ケイマン諸島のお土産物屋さんから携帯電話シールメーカーへ
    国連の難民事務所から特殊ロッカーのメーカーへ
    米国のハイテク超大手から再生紙パックメーカーへ
    米国の歯医者さんから歯ブラシメーカーへ
    豪州の元オリンピック選手から水泳用メガネのメーカーへ
    ルーマニアのプラントメーカーより錆防止ネジのメーカーへ
    フランスの鉄道会社より安全ボルトメーカーへ

思わぬ国の思わぬお客さんから問い合わせが舞い込む。インターネットのおかげである。

    もちろん、相手の見えないインターネットであるから詐欺や犯罪には気をつけなくてはならない。当社は過去から蓄積された詐欺メールデータを元に担当者が直接オファーの真贋を見極めるなど、便利の裏がわに『人』を置いて商売の支援をしている。

※同社の活動はホームページに記載されております。
http://www.export-japan.com/japan/results/index.html

※セミナー東京会場第二回『中小企業を支援する人のためのコンテンツビジネス入門[2]〜行ってきましたアニメ会社〜』は、6名の中小企業診断士がアニメ制作会社10社を訪問し、診断と提案をまとめたものの報告です。次号に掲載いたします。

診断に関しては 杉並区区民生活部産業振興課アニメ・新産業係 /杉並アニメ振興協議会の皆様に多大なご支援をいただきました。


この事業は、競輪の補助金を受けて実施したものです。
バックナンバー
「2005総決算-デジタルコンテンツの担い手たち」
2006/02/22 No.123
「みんなdeムービー」シンポジウム
2006/02/22 No.123
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