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DCAJ news No.124
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NAB2006 米国デジタルシネマ調査高まる3Dデジタルシネマへの期待:映画産業におけるデジタル技術、デジタルシネマの今後を占う場として注目度の高い「NAB Digital Cinema Summit」が、2006年4月22日(土)〜23日(日)の2日間に渡って、ロサンゼルス・コンベンションセンターで開催された。その後、引き続いて開催されたNAB2006の模様と併せて、3Dデジタルシネマを取り巻く現状をレポートする。
1.NAB Digital Cinema Summit
上映会・記者会見

今年で5回目となるDigital Cinema Summitは、映画産業におけるデジタル技術、デジタルシネマに関する討論が繰り広げられるほか、市場の動向、現状などが報告される大会として世界のデジタルシネマ関係者から注目を浴びている。


SMPTE(Society of Motion Picture and Televison Enginers:全米映画テレビ技術者協会)とETC(Entertainment Technology Center:南カリフォルニア大学 エンターテインメント・テクノロジー・センター)が共同で主催するNAB Digital Cinema SummitがロサンゼルスコンベンションセンターのS222号室において2006年の4月22日と23日の2日間に渡って開催された。


今回はデジタル3Dシネマが焦点となり、映画監督のジェームズ・キャメロン(James Cameron)氏が「Near and Far Horizons in Digital 3D(デジタル3Dにおける近くて遠い水平線)」をテーマに基調講演したほか、米In-Three社、米REAL Dなどデジタル3Dシネマ実現の技術を持つ企業がその技術説明とデモを行い、デジタルシネマのメリットとして3Dシネマに非常に期待感があることが伺えた。

2.NAB 2006 展示会
シンポジウム

NAB(National Association of Broadcast:全米放送事業者協会)の展示会は、4月24日〜4月27日(木)までの4日間、米ネバダ州のラスベガス・コンベンションセンター(LVCC)をメイン会場に開催された。世界約130カ国から、1440社が展示会に出展し、海外からの2万5537人を含む105,046名の参加があった。今回のテーマは"Immediate Future"と題され、HD技術の更なる進化と、映像・音声共にIP伝送の大容量・高速化の技術に注目が寄せられている。


NABは「国際放送機器展」という別称があるように、以前は、参加者が放送業界関係者に限られていた。しかし、いまやNABは放送機器だけのイベントではなくなっている。すでにNAB2006に来場する放送業界関係者は全体の約3分の1程度に過ぎないといわれており、いまやNAB大会は映像コンテンツ全般の制作・編集・放映/配信全般にかかわる機器・システム・技術のコンベンションになっている。


今回も、地上波テレビ/ラジオ、衛星テレビ/ラジオ、ケーブルTVだけではなく、ポッドキャスティング、インターネットTV、モバイルTV、IPTV(Internet Protocol TV)とともにデジタルシネマが大きく扱われた。今回のNAB2006では特に、携帯電話、PDAなどのモバイル端末向けの映像配信サービスがクローズアップされた。


3.所感

昨年の「NAB2005」では、DCIの規格がほぼ確定したことにより、ハリウッドのデジタルシネマに向けて進み始めているということを強く感じた。今年の「NAB2006」では、デジタルシネマならではのメリットとして3Dデジタルシネマに非常に期待を持っていることを感じた。


これはひとえに「チキン・リトル」のデジタル3D上映の成功がきっかけであろう。コダック社の発表によると北米の合計88スクリーンで11月4日〜11月27日までに上映された「チキン・リトル」は700万ドル以上の興行収入をあげたが、これは、1スクリーンあたりの平均興行収入で比べた場合、通常の2D方式で上映された「チキン・リトル」の約3倍に相当するとのことである。


フルCGアニメの場合は、3D化するにはCG映像の視点を変換・調整すれば済むため、アナログフィルムに比べれば格段に格安に立体視映像とすることが可能であり、上記のように興行収入が増加するのであれば興行館としても導入に前向きになれるだろう。


また旧来の3D上映では、派手な演出によりで眼精疲労に見舞われ頭痛を訴える観客も出たりしたが、技術的に進歩したことに加えて、今回の「チキン・リトル」では子供が相手ということもあり、そういった部分は非常に気を使って制作したとのことである。


ハリウッドでは2005年度の興行収入が90億ドルと、前年度比5.7%の大幅減となり危機感を抱いている。デジタルシネマによる3D上映にその状況を打ち破ることができるかどうかが期待されるところである。


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