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DCAJ news No.126
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公開シンポジウム「コンテンツ国際展開のビジネスモデル」より『韓流ブームの次の一手と日本の戦略』2006年6月30日、当協会(DCAJ)が企画運営したグローバル・ビジネスコース研修のフィナーレとして、コンテンツビジネスの国際展開をテーマとした公開シンポジウムが都内で開催された。会場では、韓国映画と日本映画の現状や今後の協力体制について、活発な議論が交わされた。
公開シンポジウム
「コンテンツ国際展開のビジネスモデル〜韓流ブームの次の一手と日本の戦略〜」

韓国文化コンテンツ振興院(KOCCA)の主催により、デジタルコンテンツ協会が企画運営したグローバル・ビジネスコース研修(6/25〜7/1) のフィナーレとして、6月30日午後、半蔵門の全国町村議員会館において下記の4名の方々を登壇者として迎え、97名の観客を集めて、公開シンポジウムが開かれた。


◇モデレータ:掛尾良夫氏(キネマ旬報総合研究所 所長)
◇パネリスト:

・李鳳宇氏 シネカノン代表取締役。『シュリ』、『スキャンダル』等配給
  ・ムン・ヘジュ氏   K&J Entertainment プロデューサー。
『私の頭の中の消しゴム』等配給。今回の研修参加者でもある。
  ・チョン・ジンワン氏   Eagle Pictures社長。『王の男』プロデューサー
  ・佐谷秀美氏   スープレックス代表取締役社長。『嫌われ松子の一生』プロデューサー

(1)現在の韓国映画について

韓国映画は日本において、2000年公開の『シュリ』が基礎を作り、2004年のテレビドラマ『冬のソナタ』が高視聴率を上げ、広範なファンを掴むにいたった。2005年には韓国映画が100億円を越える興行収入を上げたが2006年は低調で、「韓流は終わった」という声があるが、現在の韓国映画をどう考えるか、との第一の問題が掛尾氏より提起された。


李氏は、「韓国映画は終わるどころか、定着してきており、フランス映画を『フランス流』と言わないように、『韓流』という言葉自体はなくなってもよい」と述べ、さらに、別の問題として、「年間80タイトルという異常に多い作品数と、以前は『シュリ』のように優れた内容で関心をひいたが、現在はスター中心になって、スター映画では『四月の雪』以上の成績を上げるものがもう出ないと思われるという状況がある。その一方、韓国で800万人が観た『ウェルカム・トゥ・ドンマッコル』や400万人が観た『マラソン』があり、企画が良ければ良い結果が得られるはずである」と述べた。


ムン氏は、「韓国では、2006年には100以上の作品が作られる見込みであり、それだけ『王の男』のような作品が出る可能性が高くなったという面ではよいことだと思う。2000年から、スクリーン・クウォータの率が下がりつつある中で、製作費は毎年30%上昇している。その状態で今、望まれることは、コストダウンと市場拡大である」と述べた。


チョン氏は、価格の上昇に関連し、2006年の12月に日本で公開予定の『王の男』について、「従来の版権売買という形でなく、直接配給という方法を取った」と述べた。


佐谷氏からは「版権が高すぎる。内容の如何にかかわらず買い手が価格を吊り上げている」との発言があり、掛尾氏より、「現在よりは低い価格で落ち着くと見ている」との意見があった。


(2)なぜ、日本映画は韓国で売れないのか?

チョン氏より「日本の『ラブレター』はよい成績を残した。マニア向けでない良い企画なら売れる。韓国における日本文化は1998年から4段階で2004年には完全に開放されたが、2000年の段階では開放完了後には日本映画は8%のシェアを持つと予想されていたにもかかわらず、現在、2%のシェアしかない。予想が外れた理由としては、開放が韓国映画の急成長期と重なったことが挙げられるが、日本に対する国民感情の問題も皆無ではないかもしれない。しかし、『ハウルの動く城』は好成績を上げており、結局は内容の問題だと思われる」との発言があった。


李氏は「[1]DVD、テレビ放映をふくめた韓国の映画市場は日本市場の1/20くらいであり、日本の大手は韓国市場を本気で狙ってはいない;[2]日本に対する国民感情の問題;[3]韓国人は自らのことに興味が集中し、日本人には興味がない;[4]韓国では海賊版に対しての罪悪感が少なく、日本でビデオが発売されるとすぐにネットで閲覧可能となる海賊版を見る人たちも多い。全ての日本映画を、『ハウルの動く城』のように、日本でビデオが発売される以前に封切るべきである。いずれにしろ、韓国での日本映画の地位は、少しずつ改善されていくと思う」と述べた。


(3)日韓協力して何ができるか?

ムン氏は、共同制作については、日本特有のものである「ロケ弁」、「専用車」など、「理解していないところが、まだ有る」とした上で、「『私の頭の中の消しゴム』や『シングルズ』のように、原作は日本で制作を韓国で行なうというプロジェクトが現在、30〜40件ある。野沢尚、江國香織、金城一紀など、新しく、かつ、普遍性を持つ作家が日本にはいる。また、日本の映画会社には、日本の原作を買って制作を韓国に任せるという動きもあり、成功すれば盛んになると思われる方法である」との意見を述べた。


また、「制作の体制、拘束時間、賃金の問題、あるいは、二次利用やプロデューサーの取り分など、日韓で異なり、解決されねばならぬ部分はあるが、脚本家やプロデューサー段階での話は進んでいる」と、佐谷氏から発言があった。


李氏は「韓国での韓国映画のシェアは59%;日本での日本映画のシェアは42%である。それぞれを互いに取り合えばよいのである」との意見を述べた。

チョン氏からは「韓国で良い企画のものを作れば日本でも成功するということであれば、韓国で良い作品を作るということに自分は集中していきたい」との意思表明があった。



シンポジウム終了後は、シンポジウム会場近くのふくおか会館においてレセプションが開かれ、KOCCAのグローバル・ビジネスコース研修参加者は、シンポジウム登壇者・参加者との懇親および意見交換を盛んに行なった。

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