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DCAJ news No.128
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Feature:日中韓文化コンテンツ産業フォーラム:「日・中・韓」 ビジネスマッチングの試み:2006年11月7日(火)〜9日(木)、今年で第5回目を迎えた「日中韓文化コンテンツ産業フォーラム」が、韓国・ソウル市内で開催された。会期中は、新たな取り組みとして国境を越えたビジネスマッチングが図られるなど、参加国間の積極的な交流が促された。  
日中韓文化コンテンツ産業フォーラム
【同時開催のGスター2006(ゲームショウ)】

今年で第5回を迎えた日中韓文化コンテンツ産業フォーラムは、韓国をホスト国として開催された。3カ国より約90名の参加者を得て、第一日目のプレゼンテーション、第二日目の企業プロモーション及びビジネスマッチング、第三日目の視察を通し各国コンテンツ産業の現状や3カ国の今後の協力の可能性等について、活発な意見・情報交換、官民及び民間企業同士の交流が行なわれた。


1.日時: 2006年11月7日(火)〜9日(木)  
2.会場:   ミレニアム・ソウル・ヒルトンホテル(韓国・ソウル市)  
3.出席者:  
韓国 政府及び主管機関 7名
民間企業・団体 22名
日本 政府及び主管機関 5名
民間企業・団体 21名
中国 政府及び主管機関 17名
民間企業・団体 18名
 
4.主催(運営):   韓国 文化観光部(韓国文化コンテンツ振興院 (KOCCA))
日本 経済産業省((財)デジタルコンテンツ協会 (DCAJ))
中国 文化部(国際文化交流センター (CICE))
 
5.プログラム及び概要:      

【11月7日(火):10:00-18:00】


(1) 開会式

・韓国 開会挨拶 文化観光部 次官 朴良雨氏
・日本 祝辞 大臣官房審議官 貝沼孝二氏
・中国 祝辞 文化部 部長助理 丁偉氏

(2) 政府講演 (I)

・韓国 文化観光部 文化産業局 コンテンツ振興チーム長 朴淳泰氏
「韓国文化コンテンツ産業の状況及び3カ国の協力方案提案」
韓国コンテンツ産業の市場規模データ及び文化観光部の事業紹介に加え、共同制作(E-Sportsゲーム等)、共同人材育成、知財保護運動等の協力方案の提案
・日本 経済産業省 商務情報政策局 文化情報関連産業課 課長補佐 青崎智行氏
「日本のコンテンツ産業の現状と課題」
日本のコンテンツ産業規模、アジアにおける可能性、日本のコンテンツ政策等について講演。最後に今回の参加企業の紹介、業界における位置付けを説明
・中国 文化部 文化産業司 対外文化産業処 処長 高政氏
「中国文化産業と韓国・日本との協力展望」
中国の文化産業構造、文化産業発展政策の説明及び映画共同制作やアーティスト展開等における3カ国の協力の可能性について

(3) 政府講演 (II)

・韓国 KOCCA グローバル・マーケティングチーム チーム長 金 Jin-Kyu氏
「韓国文化産業の国際展開戦略」
韓国文化産業の大きな変化とKOCCAの役割。韓国コンテンツの世界への進出状況と各国の競争力及び交流・協力の重要性、戦略について
・日本 DCAJ 専務理事 角田周一
「DCAJの国際協力活動」
コンテンツ産業振興においてDCAJが果たす役割、日本コンテンツ産業の市場規模データとデジタルコンテンツの可能性、DCAJの国際協力活動の紹介
・中国 文化部 文化市場司 网路文化処(アニメーション・ゲーム事業部) 宋奇慧氏
「中国アニメ・ゲーム産業の概要と政策」
中国のアニメ・ゲーム産業の急成長の現状と両産業の重要性及び国家発展戦略について

(4) 民間講演

・韓国 SMエンターテインメント ニューメディア・ディビジョン 理事 安洙旭氏
「韓国の音楽産業」
音楽産業全体における流通の変化とアジア間協力の将来像、標準データベースの必要性等について
・日本 (株) 手塚プロダクション 代表取締役社長(日本動画協会専務理事)松谷孝征氏
「日本アニメーションの50年」
日本のアニメーション発展の経緯と現状。企画中の「日中韓アニメーション展示会」について。日本アニメへの海外の高い評価と日本政府への期待等。
・中国 三辰アニメーション 副総経理 郭燕氏
「中国アニメ産業の成功事例」
藍猫の成功を例にとり、科学教育コンテンツとしてのテーマ選択やマーチャンダイジングの世界展開を説明。今後の3カ国アニメ産業の協力についても発表。

(5) 閉会式

・韓国 文化観光部 文化産業局 局長 趙昌熙氏(閉会挨拶)
・日本 大臣官房審議官 貝沼孝二氏(次回主催挨拶)
・中国 文化部 文化産業司 司長 王永章氏(引き続き行われたレセプションにおける乾杯スピーチ)
【KOCCA徐院長と挨拶する貝沼審議官】   【DCAJ講演】   【手塚プロダクション松谷氏講演】  

【11月8日(水)9:00-19:00】


(1) 企業プロモーション

アニメーション、ゲーム、音楽&パフォーマンスの3分野に分かれ、分野ごとの分科会に3カ国4〜6社ずつの民間企業が参加。各国50分の割り当て時間を自由に使い、企業プロモーション(一部業界団体・大学)を行った。


<アニメーション分野>
韓国は具体的な自社作品企画を発表して共同制作・国際展開パートナーを求める等、積極的であったが、大手2社のキャンセルが残念。日本からは、AJA 高橋氏をモデレータとして、フラッシュアニメ、中国との共同制作状況、オリジナル作品への拘り、資金調達の多様化等、各社の特徴をアピールしたプレゼンが続いた。中国は事実上のアニメ制作会社は1社のみで、あとは学校、地方自治体運営、協会等という状況であったが、地方のアニメ振興策等の情報が得られた。各国参加企業は以下の通り。


・韓国 Pixtrend, Inc.
Studio Animal Co., Ltd.
Anisa
Sunwoo Entertainment Co., Ltd.
・日本 (株)DLE
(株)SCF
(株)サテライト
(株)シンク
日本動画協会
・中国 江通動画有限公司
電子科技大学成都学院
四川省虹宇文化芸術開発有限会社
石家荘市アニメ・漫画協会
成都日報新聞グループ
常州国際漫画・アニメ芸術週間

<ゲーム分野>
韓国はオンラインゲームを中心に、モバイル展開やポータルサイトとの連動等の新しい動きの紹介もあり、ビジネスモデルをはっきり打ち出している印象。日本は、CESA堀口氏をモデレータとして、大手の企業理念や韓国現法としてのサービス展開、海外ライセンス事業等の企業の発表に加え、CESA、ACCSによるゲーム産業振興を支えるレーティングや著作権保護について、また、東大による産官学連携の試みについての発表が中韓参加者の興味を惹いた。中国は地方のゲーム基地の企業中心であり、中国に投資して欲しいという話が多かった。各国参加企業は以下の通り。


・韓国 Enium
Gamevil
ONZ Soft
・日本 (株)バンダイナムコホールディングス
コナミデジタルエンターテインメント
(株)電遊社
(社)コンピュータエンターテインメント協会(CESA)
(社)コンピュータソフトウェア著作権協会(ACCS)
東京大学大学院 情報学環 コンテンツ創造科学産学連携教育プログラム
・中国 成都国騰グループ有限公司
豊元信グループ
テンセント(騰訊)
盛大 (Biz Matching参加)

<音楽分野>
韓国はK-Popヒットで勢いに乗り各社ともそれぞれの戦略による多角的展開について発表。オレンジショックは中国へ既に積極的に事業進出しており、交換イベント等も実施。TenplusとMelon Axからは公演の新しい展開についての発表も。日本は、RIAJ阿部氏をモデレータとして、CD、映像を効果的に使い自社アーティストやレーベルの紹介等を行う他、アジア市場拡大戦略、また、違法コピー対策についての取組みの紹介、日中の音楽産業と音楽著作権交流についてのプレゼンもあり、各社多様な発表。中国は地方都市の公演、伝統音楽文化の公演についての発表等が中心。各国参加企業は以下の通り。


・韓国 オレンジショック
ロジット・エンターテインメント
LidRock
Tenplus, Inc.
Melon Ax
Star Empire Co., Ltd.
・日本 エイベックス・グループ・ホールディングス(株)
(株)ソニー・ミュージックエンタテインメント
ジェネオンエンタテインメント(株)
(社)日本レコード協会(RIAJ)
北京・日本音楽センター(JAMIC)
・中国 麗江麗水金沙演芸有限公司
北京中筝文化発展有限公司
天津亜文連文化投資有限公司

【アニメーション分野−企業プロモーション】   【ゲーム分野−企業プロモーション】   【音楽分野−企業プロモーション】  

(2) ビジネスマッチング

今回のフォーラムにおける新しい試みとして、各国企業を1対 1でマッチングさせる「ビジネスマッチング」を実施した。
3分野それぞれに5、6テーブル用意した商談室および自由商談室1室、計4室を設け、タイム・スケジュールに沿って企業同士が各テーブルにつく形式。3カ国の企業情報が出揃うのが遅れたため、事前ニーズによりタイムテーブルを作るという方針が充分に実現できず、どのような進行になるか、果たして成果が得られるのか危ぶまれたが、予想を上回る効果や意外な効果を上げたマッチングもあった。


<アニメーション分野>
ある日本参加者からは、韓国の企業と 1 対 1で話すことにより、韓国と日本の企業のマインドや産業構造自体の相違が浮き彫りになり、今後、日本の人材不足や投資が集まらない状況が続けば、韓国と中国のコラボで次々作品が生まれていき日本が韓国の下請けになる日も近いのではないかとの声も聞かれた。


  • 権利を保有していないことが多い日本のアニメ制作プロダクションと異なり、韓国アニメ会社は権利を自ら保有したうえで海外におけるディストリビューションルートを求めている傾向が強い。
  • 韓国のCGアニメーションの水準は急速に上昇しており、クオリティ、コスト競争力の双方において日本の水準に匹敵もしくは上回るものも見られた。背景としてオンラインゲームに対するCGアニメの供給が好影響を与えている模様。
  • 中国のアニメ制作会社に関しては著しい質的向上は見られなかったが、中にはマーチャンダイジングを多角的展開している企業も現れていた。
  • アニメ産業振興に積極的な中国ではアニメ関連展示会が多数開催されていることから、日本アニメ関係企業に対する協力要請が強かったものの、日本側参加者からは費用対効果の点で疑問視する声も聞かれた。

<ゲーム分野>
ある日本企業は今回のマッチングにより韓国との商談が早速動き出したという成果を上げた。同社は他1社とも今後の密な情報交換の約束をとりつけ、互いに非常に満足のいく時間を持てたとの感想を述べていた。


  • 日韓における個別の協力事例は増えてきており、特に相互のライセンス売買については今後もビジネスマッチングのような形式が有効となる可能性は高い。
  • 中国企業については、盛大のビジネスモデルや国際展開アプローチが抜きん出ており、他の地方ベースの企業や協会は、共同ビジネスという点では日本企業と同じ土俵に立つのはまだ難しい。
  • 団体同士の交流の場を設け、例えばレーティングについて意見交換を行い国際基準について検討する、等の方法も考えられるのではないか。

<音楽分野>
日本が中国・韓国の相談を聞くだけに終始するような状況が多く見られたが、韓国のアーティストマネジメント等の戦略などについて刺激になる話も聴けたという声も上がり、ある日本企業からは、このようなマッチング・システムは今後必要になってくるとの意見もあった。


  • 韓国音楽関連企業には、レコード制作、アーティストマネジメント、権利マネジメントを1社で実施する傾向が残っており、こうした機能が細分化されている日本音楽関係企業との共同プロジェクトを検討する場合注意を要する。
  • ライブハウス運営、商品タイアップ事業など、特徴的な事業展開に取り組む企業も多く、個別プロジェクトベースでの共同事業には可能性が見込まれる。
  • 参加した中国音楽関連企業が舞台芸術に重点をおいていることから、レコード会社を中心とした日本側参加者との間で有意義な議論が持たれたとは言いがたい状況。
  • 中国政府間カウンターパートが文化部であることも要因のひとつであり今後の検討課題といえる。

 
【アニメーション分野−ビジネスマッチング】   【ゲーム分野−ビジネスマッチング】   【音楽分野−ビジネスマッチング】  

【11月9日(木)8:30-18:00】


(1) G-Star 視察

韓国内に散在していたゲーム展示会を統合し、世界で3番目に大きい規模となったゲーム産業展示会、G-Starを視察。今年で2回目の開催となり、今年は昨年を超える17万人、200社の参加を見込む。日本からはバンダイナムコ、コナミ、テクモが参加。初日前半ということでまださほど賑わいは見せていなかったが、NC Soft、NEXON等の派手な展示の横の通りで、数多くの大学のゲーム学科等が小さなブースで出展しているのが特徴的。



(2) ブチョン・ファンタスティック・スタジオ

ソウル郊外の富川(Buecheon)に位置し、SBS『野人時代』、映画『ブラザーフッド』、日韓合作『力道山』等の撮影に使用されたFantastic Studioを視察。この地域は、同スタジオを中心に21世紀をリードするアジアの映像文化のメッカを目指し映像文化団地・映像基盤施設構想を進めている。

 
【Bucheon (富川) Fantastic Studio】

以上。

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