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DCAJ news No.129
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米国著作権登録制度の実効性調査:アメリカの著作権登録システムを探る:実にGDPの約5%を占める米国の著作権ビジネス。デジタル・ネットワーク化社会を迎える日本の著作権ビジネス活性化のヒントを探るべく、米国の登録システムの著作権登録システムの実効性について現地調査を行った。  
米国著作権登録制度の実効性調査

米国の著作権ビジネスはGDPの約5%を占め、米国経済の主要基盤産業の1つとなっている。デジタルコンテンツ真正性認証の視点でこの著作権ビジネスを支える米国特有の著作権登録制度(媒体に固定された著作物の登録を申請要件とする著作権登録制度)を調査分析し、将来のデジタル・ネットワーク社会に向けた著作権ビジネスの活性化ヒントを探る。今回は、過去2回訪問調査を行った米国著作権登録機関であるコピーライト・オフィス(U.S. Copyright Office)を再訪問し、登録システムの実効性について調査分析を行った。

【米国の著作権登録制度概要】

米国の著作権登録制度は、利用者側の視点でコンテンツの真正性(私が著者であり、著作物はこれです)を主張する当たり前の仕組みとして運用され、年間約60万件、ほとんどすべての商業コンテンツや個人作品の多くが登録されている。著作権侵害を受けて提訴する場合には、米国民の場合コピーライト・オフィスに著作権登録していることが前提となっている。登録を済ませた著作物については著作権の有効性が推定されるほか、法廷賠償や弁護士費用の請求が可能になるなど、著作権を登録することで法的インセンティブが付与されている。

登録される著作物は文芸作品、映像、音楽、ゲーム、コンピュータ・ソフトウェア、CAD、絵画や彫刻などの芸術作品まで多岐に渡っている。例えば、ゲームソフトの場合、ゲーム本体だけでなくパッケージ、解説書、付録のフィギアなども一括して登録する。また、絵画や彫刻作品など1点しかないもの、形状が大きいものについては写真による登録も認められている。また、日本のアニメ作品なども幾つかは登録されていることも判った。コピーライト・オフォスは議会図書館への著作物の義務的納付制度や郊外倉庫での保管機能とリンクし、500名以上が働く巨大組織となっている。

著作権登録は、申請書、著作物またはその複製物2部、登録手数料を揃えて、コピーライト・オフィスに提出すればよい。通常は、郵便やフェデックス等で送付されることが多いが、制作コストが膨大な映画作品等は、紛失や盗難を避けるために、専門の業者が劇場公開初日に直接コピーライト・オフィスに35mmフィルムを持ち込むようにしている。コピーライト・オフィスでは、申請されたものが著作物に該当するか、申請書と著作物の内容が合っているか、申請書の内容に不備がないかなどの形式的な審査を行う。

【今回の調査内容】

今回の調査では、「証明力の高い登録制度」を運用している米国コピーライト・オフィスを訪問し、証拠としての活用状況や登録のルールなどにフォーカスしたヒアリング調査を行った。

(1)著作権登録証書の活用事例

米国裁判所の2005年の著作権に関する訴訟件数は5796件である。詳細についてはコピーライト・オフィスでは把握していないが、音楽や映画など商品価値の高いものが訴訟に持ち込まれることが多い。一方、2005年度にコピーライト・オフィスが発行した登録証書のコピー数は5054件、納付物のコピー数は2453件、納付物又は記録の証書の公式コピーは1199件であり、著作権訴訟、侵害の告知、ビジネス契約などで利用される。

a. 裁判所提出……著作権侵害訴訟における証拠として
b. 裁判訴訟前の侵害告知……著作権侵害の警告、告知
c. 著作権担保による資金調達……資金調達の担保物件の明確化
d. 著作権ビジネス契約……契約対象著作物の明確化
e. 遺産相続……相続遺産目録
f. 将来のための保険……将来のビジネス化への備え


(2)ネットワーク著作権登録システム

現在著作権のネットワーク登録システムCORDSの実用テストを進めている。CORDSは、登録の電子化によってコピーライト・オフィス事務作業の効率化を目指す仕組みであり、申請フォームの電子化、クレジットカードによる本人の確認や登録料の支払い、著作物(写真、テキスト、楽曲など)のアップロードにより、申請作業の利便性向上を狙っている。ネットワーク登録の料金は、積極的な利用を促進するために郵送等による申請よりも安くすべきだと考え、まだ確定してはいないが2割程度の割引を検討している。


(3)最近の傾向

著作権登録時に必要な登録費用の値上げ(30ドルから45ドル)に伴い、1回の登録で複数の作品を登録する事例が増えている。特に楽曲、写真、詩などについては複数の作品を登録する傾向が強く、一度に2000枚の写真を登録した事例がある。また、Webサイトの登録も増加しており、日々更新される著作物の登録は今後の検討課題になっている。



この事業は、競輪の補助金を受けて実施したものです。


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