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DCAJ news No.124
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海外レポート:台湾コンテンツ産業の最新動向レポート:2007年2月8日(木)〜10日(土)の3日間、台北においてゲーム会社3社、テレビ局3社、また政府および政府関連各1機関をインタビューし、さらに台北ゲームショウを見学した。これら取材をもとに、台湾コンテンツ産業の最新動向をレポート。
台湾におけるコンテンツ産業動向実態調査

2月8日から10日、台北において、ゲーム会社3社(台湾企業2社;外資系企業1社)、テレビ局3社(地上波2社;ケーブル1社)、さらに、政府および政府関連各1機関をインタビューし、また、台北ゲームショウを見学した。

  1. ゲーム産業調査
    ◆台北ゲームショウ(2/8-12)
    • 景品のばら撒きで大変な混雑

       多くの大手出展社ではステージを設け、まず、女性たちがパフォーマンスを見せ、次に撮影会に移り、そのあと、女性たちがゲーム関連の景品をステージから観客にばら撒くというパターンを1日に何回か繰り返す。景品ばら撒きが始まると大変な混雑で、通路は通行不能となる。無料でゲームを楽しめるコーナー、即売コーナーもほとんどの出展社にある。

    • 優秀ゲーム表彰(開会前日の2/7)

      最多数の賞を受けたのは宇峻奥汀科技(UserJoy/UJ)の「幻想三国誌II」で、「2006年間大賞」、「企画賞」、「美術設計賞」、「プロデューサー賞」、「PCパッケージゲーム賞」を受賞した。UJは表彰ゲームのほかに、1998年にPCパッケージゲームとして始めた看板ゲーム「三国群英伝」があり、現在、それのオンライン版では、大陸中国10万人;台湾55,000人;タイ8,000人;ベトナム5,000人などが同時オンラインしているとのこと。

    • 不参加の会社

      開発がメインの会社や代理店に対して商売をしている会社は不参加が多い。

    【以下は、台湾市場等についての記述】
    ◆プラットフォーム各種:「PCパッケージ」・「PCオンライン」・「コンソールゲーム」
    • コンソールゲーム

      以前、台湾は、PCゲーム100%だったが、2002年にPS2とXBoxが売り出されてのち、コンソールゲーム市場が大きくなってきている。ただし、いまのところ、台湾企業からはXBoxソフトがわずかに出たのみで、PS2ソフトは全く出ておらず、コンソールゲーム市場は日米のコンソールメーカー自身の関係会社と、やはり、日米のサードパーティーゲーム会社とのいわば、外資系オンリー市場となっている模様。なお、台湾のコンソールゲーム市場規模に関する情報はあまりない。

    • コンソール(ハード)販売

      ゲーム専門店、TK3C(台湾全域をカバーするPC、通信機器、電器店)、ブロックバスターなどが販売しているが、前金による仕入れであり、また、並行輸入業者も輸入品を需給関係をみて、機敏に反応した値付けで市場に放出したり、あるいは、出荷を抑えたりしつつ、商売を展開しており、たいへん厳しい商売環境にある。

    • コンソールゲーム(ソフト)開発

      XBoxの方は台湾の5〜6社に開発許可がでているがPS2については、現実的には、まだ開発許可が出ておらず、既述のようにコンソールゲームは外資系市場となっている模様。

    • パッケージゲームの認知推進

      PCオンラインゲームしか知らず、PCパッケージゲームを知らない台湾の若いゲーマー層があるという。その層に対して、ベストセラー・ゲームの2〜3バージョン前のソフトを極く低価格で売り出し、パッケージゲームを認知させ、そののちに、最新バージョンの顧客として取り込むという戦略あり。

    • ラフ&タフなPCオンライン・ゲーム・ユーザー

       コーエーの人気ゲームである「信長の野望オンライン」は現地の智冠科技(Soft-World)が運営している。また、同じくコーエーの人気ゲーム「大航海時代オンライン」も台北ゲームショウで大きく宣伝されていたように大宇資訊(Softstar)が運営している。台湾では24時間サポートが必須で、バグ探し、チートツール開発も盛んで日本の会社が自ら運営するには厳しい環境だという。

    ◆台湾市場
    • 日本との関わり

      「Wayi」や「Third Wave Publishing (TWP)」(=Acerの子会社)は、日本のパッケージゲームを、13〜14年前より、台湾で販売していた。

    • 複数の価格帯

      PCパッケージソフトの場合、コーエーの「三國無双」(台湾光栄が販売)など日本のゲーム=1800台湾圓(JY8000)レベル;E.A.品=1,200台湾圓(JY4,800)レベル; 台湾品=700台湾圓(JY 2,800)レベルで、ばらつきがあるが、高価格帯の「三國無双」も人気商品で、各価格層で、それぞれ客層を持っている。

    • 海賊版と並行輸入版

      海賊版撲滅の財団「台北市保護智慧財産権人交流協会」があり、加盟会社は海賊版を扱っている店を発見すると、直ちに、財団に通報し、その結果、警察がすぐ取り締まるというシステムが実効を上げている。また、コピー版(他のゲームの内容をコピーして別のゲームとしたもの)も、尋ねた限りではないようである。ただし、ソフトウェアについても外国品には並行輸入品があり、公認ルート品扱い者は、どのようにして、公認ルート品に附加価値を附けられるかについて、常に腐心している。

    • 日本のゲーム会社にとっての台湾

      コンソールやコンソールゲームが市場調査に反映されると、事情が変わる可能性があるが、現状では台湾ゲーム市場は日本市場の約5%のサイズである。

      日本のゲーム会社各社は台湾で代理店を決める,駐在員を置く,現地法人を持つなどしているが、台湾を東南アジアの販売基地としているのは1〜2社で、他社は台湾を香港の支店としているところが多い。また、1社は台湾のゲーム会社と一緒に中国に進出し、オンラインゲームの運営を開始し、現在は、台湾の会社との資本関係を解消し、独自に中国でゲーム運営している。台湾のゲーム会社が日本のゲーム会社の中国進出の足掛かりの役割を果している例である。

    • 台湾で売れないゲーム

      ギャンブル関係は競馬ゲームを含め台湾では不可である。戦争を扱い政治的な議論が有るゲームも販売できない。18歳未満不可のゲームも台湾ではどの年齢層に対しても全て売っていない。ファイトはOKである。

    ◆台湾のゲーム会社
    • オンラインゲームの開発

      年間2〜3タイトル、1,000万台湾圓(=4,000万円)/タイトルのところもあれば、30-40人で1タイトルに2年を掛けて、5〜6,000万台湾圓(=2.0〜2.5億円)で開発しているところもある。

    • 台湾製ゲームを日本で運営

      Red Entertainment、Digi-World、Q-Entertainment、Falconなどの運営会社名が挙がった。

    • 保有ゲームの傾向

      三國志など中華文化に関連したものが多い。Chinese Gamer の小説家金庸や黄易の武侠小説に基いた「群侠傳」(=近日中、日本運営開始予定)がその例である。やはり、Chinese Gamerには武侠小説でありながらキュートなキャラクターを用いたゲーム「TC Online」や女性向けでファッションライフやグループ交際を楽しむ「Love Box」(日本や韓国でも運営されている)もあるマージャンやその他、極めて多数のゲームがある。

  2. テレビ放送業界調査

    台湾では下記の各局がそれぞれ複数のチャンネルを持つ。CTV, TBS, ETTVにインタビューした。

    分類 局名 保有チャンネル
    Free-to-view TTV台視 Main, Family, Finance
    CTV中視 Main, News, MyLife
    TBS公視 CTS: Main, Education and Culture, Recreation; PTS: Main, Dimo
    FTV民視 FTV Free-to-air, FMTV
    Cable TV CTi News, Variety, Entertmnt.
    ERA Era News, Much TV, Azio TV
    ETTV東森 News, ETTV-S, Variety, Drama, Movie, Entertmnt., Shopping, Yoyo TV
    GTV One, Entertmnt., Drama, K Channel
    SET SET Taiwan, SET Metro, SET News
    STAR Chinese, Sports, Channel V, ESPN
    TBS Hakka, TITV
    TVBS TVBS, TVBS-G, TVBS-NEWS
    USTV UBN, USTV
    VL Sports, Movie, General Entertmnt. (ONTV), Drama, Max-TV, Kids TV
    Others FTV News, DaAi, Good TV, Disney, Cartoon Network, Animax, JET TV, GoldSunTV, MTV
    Abroad TTV, TVBS, ETTV, CTi, SET, USTV

    (Wikipediaより)

    各局の話をまとめると・・・

    ◆日本vs.韓国について
    • インタビューした限りでは、韓流は終わったと見る人が多いが、流行した理由については「ストーリー展開の単純さが新鮮であった」、また、「韓国はドラマ輸出を文化輸出と考えて、国が力を入れたと思われるが、日本や台湾ではコンテンツを産業と見ている」との意見もあった。
    • 両国の販売方針の違いについては、韓国は1つの番組についての各種の権利を一括して売るので、買った側は自社で管理して各権利を扱うことが出来るので買い易いのに対し、日本は、各権利を分割して売ることが多いのでコントロールできない。日本は、可能な再放送の回数を低く抑え、また、その契約書類は極めて煩雑大部であり、防衛過剰という感じがするとの意見も有った。
      そのほか、重複する部分もあるが、下記の感想があった。
      1. 番組の宣伝に出演者の顔を使えないケースが有り、番組の宣伝ができない。
      2. 「ちょっと問い合わせるから待ってくれ」が多くて、契約完了まで時間がかかる。
      3. (韓国は初めから海外を意識した制作だが)日本は国内だけでもやって行けるせいか、海外から引き合いがあってから初めて対応を考えるというケースが多い。
        ただし、約束をきちんと守るという日本の会社の商道徳の高さは評価されている。
    ◆アニメ
    • インタビューした限りでは、アニメは日本製が「8割」あるいは「ほとんど」。
    • CTVでは1週間で10時間ほどアニメがあり、 「ドラえもん」、「ちびまるこちゃん」、「名探偵コナン」などの長寿人気アニメがあった。また、従来、高年齢向けアニメの時間帯は深夜であったのを9:30PMに繰り上げ、「デスノート」や「NANA」を放送したところ、大ヒットとなっている。そのほかに、CTVは日本アニメでは、「烏龍派出所」=「こちら葛飾区亀有公園前派出所」;「網球王子」=「テニスの王子様」;「我們這一家」=「あたしンち」;「植木的法則」=「うえきの法則」、韓国アニメでは「長今之夢」(少女チャングムの夢)を現在、放送している。
    • 欧米のアニメについては「キャラクターは有名だが内容が単純過ぎる」との意見あり。
    • 台湾製アニメについては「日本製より高価でありながら内容が必ずしも良いとは言えない。シリーズで用意されていることも少ない」という意見がある一方、ETTVでは社内制作している 「Yoyoman」(2D)と「Samiyam/森林総動員」(3D)が好評であり、「Samiyam」については昨年12月の工業局主催のアニメ・プロトタイプ・コンペティションで優勝したとのこと。
    • 日本アニメの問題点は高価格と厳しい制限。既述の例と類似するが、同日の再放送不可; 3年間で2回の放送までしか許されない;現実的に番組広告を不可能にするような広告制限などがある。
    ◆ドラマ・記録映画・バラエティー・新技術
    • 台湾で可能性のある日本ドラマ

      下記がよいとの意見が有った。

      1. 年配者向け「時代劇」
      2. 若い女優などが出る「現代ドラマ」(若い人がファッションなどの情報源として番組を観る)
      3. 40〜50代むけの「哲学」の有る「大河ドラマ」。
    • 中国ドラマ

      中国のドラマについては、現代ドラマは遅れていて、台湾ではうけない。時代劇で戦争場面のあるものは、兵士にエキストラで出てもらえるので、価格競争力があるとのこと。

    • 台湾ドラマ

      台湾ドラマはアジアの中華文化圏では「流行の先端」で、そこがアジアでは好まれる。

    • 日本への販売、日本との技術交流

      TBS(公視電視台)は優れた記録映画を作っており、日本へも輸出している。また、TBSは、HD放送、デジタル放送、モバイルでの放映等の技術課題につき、本年、日本のテレビ局とのコンファレンスを開くことになっている。

    • 日本を取り入れる

      「風雲!たけし城」など、日本の番組の「コンセプト」を用いた台湾版がヒットしている。

    ◆中国本土との係わり
    • 上海向けに台北でマーケットテスト

      両市市民の好みは似ており、台北で成功する番組は上海でも成功する率が高いとされている。

    • 合作で中国市場

      日本と合作で「台湾産アニメ」を作れば、中国本土では「国産」扱いとなり、また、幼児番組であれば政治問題もないので、中国に受け入れられる可能性は高いとの意見があった。

  3. 経済部工業局 (IDB) 沈副局長訪問

    第4回日台韓デジタルコンテンツ産業フォーラム(以下「フォーラム」と呼ぶ)の主題、その他につき、話し合った。

  4. 財)資訊工業策進会(III/トリプル・アイ) 産業支援所 何所長、許経理、李経理訪問
    • フォーラム(トリプル・アイが運営予定)

      ここでもフォーラム主題につき話し合った。また、先方より、フォーラム第2部について、また、フォーラムと同時期にトリプル・アイが主催する予定のシンポジウムについて言及があった。

    • ライセンシング

      過去、日本円換算して15億円ほどのライセンシング契約を販促したという。また、2008年と2010年に関連して中華文化が脚光を浴び、中華コンテンツや中華キャラクターのブームとなることが考えられ、ライセンス・ビジネスが花開くと、トリプル・アイは見ている。

    • インドにソフトウェア開発を外注

      昨年訪問時に話があった「在外開発センター」計画が実現し、2006/5/15に「トリプル・アイ・インドR&Dセンター」がインド南部タミルナドゥー州チェナイ市(旧マドラス市)、オリンピア技術パークの240坪の施設に設立された。60名からスタートし2008年には200人の技術者を置いて、台湾IT産業の需要、主にソフトウェア開発の需要に応える。

以上

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