| 経済産業省18年度委託事業成果報告会 |
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平成18年度経済産業省委託事業の成果報告会が、3月29日(木)午後、TEPIA4階ホールにて開催された。 平成18年度の委託事業はいずれも中国における日本のコンテンツ事業に関するもので、DCAJ角田周一専務理事による「この事業はコンテンツにおけるビジネス面の位置づけを実践を通じて探ろうとした試み」という挨拶と、青木好郎同企画・推進本部長による「DCAJの国際交流活動」紹介に続いて、青崎智行 経済産業省商務情報政策局文化情報関連産業課課長補佐(当時)のコーディネートのもと、以下のプレゼンテーションが行われた。
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澤伸恭氏(三菱UFJリサーチ&コンサルティング(株))は「中国における知的財産権侵害の実態に関する調査」において、平成17年3月の5都市(北京、上海、広州、成都、瀋陽)588店舗におけるパッケージ実態調査ではほとんどが海賊版で結果はデータベース化されており、また放送用コンテンツの7割弱は無許可であったと指摘した。さらに日本製で人気がある商標を勝手に登録してしまいあたかも正規品のようにして商売をする「抜け駆け商標登録」も深刻になっており、その調査結果が詳細に紹介された。そして対策として重要なことは、不正に対する指摘と異議申し立てはもちろんであるが、(1)中国で事業展開を将来予想しているものであれば日本で事業展開すると同時に中国でも商標出願をする、(2)随時に業界団体などがコンテンツリストをまとめて提供しておき将来のための状況証拠とする、(3)悪質な業者のブラックリストを作成提供する、など先を読んだ行動、業界あげての対処である、と結んだ。
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大槻洋之氏(ビクターエンタテイメント(株))と米内友伸氏((社)日本レコード協会)は「日本音楽コンテンツのライセンスプロセス等に関する調査」において、これまでの中国ビジネスの経験では、日本からの情報はとぼしく台湾あたりでヒットしたもののなかから山口百恵、酒井法子、浜崎あゆみなど少数のものが抽出されてヒットするが、正規版の10倍が海賊版というなかで、国交正常化(1972)30年を経て、14億という将来の巨大市場への取り組みについて、今回の調査とビジネスモデルの観点から次の指摘をした。すなわち、中国国内では、作品(作詞・作曲など)の扱いは買取りであり、これが海賊版に対して作家が無関心になる要因の一つでもあり、同時に創作へのモチベーションが上がらない原因の一つでもある。また販売も卸しが強く、先進国のようなプロモーションの概念もない。このビジネスモデルの違いとプロモーションの不在のために、どういう新しいコンテンツがどこから発信されているという情報が社会で共有されないことになり、結局このあたりと知的財産権の問題が関係するため、今回のように(1)中国語で契約書の雛型を作る、(2)両国から数社出て商談会を行う、といった試みに加え、(3)現状では内容審査があり両国同時発売できないことが悪影響を来たしているがこれを改善していく、などが重要であると、強調した。
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三野明洋氏((株)イーライセンス)は「アジアにおける著作権の権利処理システムの構築に関する調査」において、中国の音楽著作権管理は中国音楽著作権協会(MCSC)に集中しているが、順調に進んでいるとは言えず、個々の会社が包括的にすべてを管理している側面もあると指摘した。したがって法律や管理だけでなく、権利処理できるビジネス・スキームがまず大事で、中国でも携帯電話による配信がなぜうまくいっているかというと、最初から払わなければいけないものしか存在しないようになっていたということが大きく、またキャリアを通して課金徴収できるというメリットもある。こういうスキームに挑戦すべしということから自動車搭載端末へのコンテンツ配信実験が実施された。またちょうどこのタイミングで中国音像協会(CAVA)によるライツクリアランスシステムを使ったカラオケ店での著作権使用料徴収が始まっている。分配についてはこれからだが徴収は出来つつある。現在1部屋12元だが、国も大きなビジネスと考えているようだ。
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このような著作権環境の中で、林朋宏氏((財)日本映像国際振興協会(ユニジャパン))は、日本で完成した映画をライセンスするのは内容の検閲も含め障壁が大きく、また年間上映本数に関する制限もあるなかで、日中共同製作は一つの解との見方を示した。すなわち、日中共同製作の場合はそれが中国映画として扱われるため規制回避につながるわけである。これを促進するために、8月北京で日本のプロデューサー14人と中国の会社、また10月東京では中国からのプロデューサーと日本の会社といった形で企画のマッチングを図るワークショップが開催された。また中国映画界も1990年代前半の国家主導より民間主導に変わりつつあり、今年は6月に上海国際映画祭もあり、9月からの国際コンテンツフェスティバルにも仕掛けが計画されているようである。
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これらのプレゼンテーションを受けて、青崎課長補佐はQ&Aを進めながら、「コンテンツ産業国際展開支援政策の現状と課題」と題し次のようにまとめた。
メディアコンテンツ課の発想で、2003年あたりからコンテンツの国際展開支援を、
- (A)国際プロデュース機能の育成
- (B)メディア・ミックスの推進
- (C)現地流通への積極参入
という観点で進めてきた。 中国に対しては、
- (1)海賊版対策
- (2)正規ビジネス促進
という二つの柱で進める。
前者についてはJETRO海賊版対策拠点(北京センター、上海センター)の拡充とCJマーク(コンテンツ・ジャパン・マーク)の活用である。このマークは真正品に付与され、そのままコピーすると商標権侵害になり、マーク切除の場合は著作権侵害になる。
後者の正規ビジネス推進については、産業交流事業、またどちらかといえばB to Cであるが東京国際映画祭などの国際コンテンツフェスティバルで考えたい。
今後主になってくるのは、オフェンスシブな施策として、現状が国際的なルールブックに照らし合わせてどうなっているのかということの提示であり、具体的にはアジアで中国以外の諸国も集めたフォーラムを計画したい。
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