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| シンガポールでの産業動向調査 |
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下記の4ヶ所を訪問し、インタビューを行なった。
- (1)コーエー・シンガポール(Koei Entertainment Singapore Pte., Ltd.)
- (2)E.A.シンガポール(Electronic Arts Asia Pacific Pte., Ltd.)
- (3)EDB(Economic Development Board: 貿易・産業省 (MTI) 傘下で、主に海外の投資や企業を誘致する部門)
- (4)MDA(Media Development Authority: 情報通信芸術省 (MICA) 傘下で国内メディア産業の育成と管理をする部門)
- コーエー・シンガポール
- 面会者:小川亨氏(Executive Vice President)
- 設立/目的:2005年2月15日設立。100%日本資本。ゲーム開発の事業所
- 従業員:80人。日本人12名。それ以外はすべてシンガポール現地人。プログラミング、プラニングについてはすべて理工系の大卒を採用;CG関連は日本では美術短大に当たるところから主に採用している。教育はオンザジョブ・トレイニングでやっている。
- 開発内容:現在開発中のゲーム(*)は、ほぼ完成している。三国時代を素材とするオンラインゲームであるが、戦闘ゲームではない。キャラクターも日・シ合作とのこと。【註:「三國志Online」】
- 商品の対象地域:シンガポールで作っているが、完成後はまず、日本で公開して、その結果をみて改良等を行ったのち、アジアで公開する予定とのこと。英語や中国語へはすぐ変換できるようになっている。
- シンガポール立地条件:ゲーム開発費は人件費がメインなので、賃金の高低は重要。シンガポールの賃金水準は日本の80%くらい。シンガポール政府による、ある程度の賃金補助や税金面の考慮もある。インフラの整備状況等も考慮すると、将来的には、シンガポールをオンラインゲームの世界ディストリビューション基地にするという考え方も有りうるとのこと。
- E.A.シンガポール

- 面会者:Chris Thompson氏 (副社長兼アジア地域パブリッシング総責任者)。1998-2005年は日本駐在。「世界のE.A.」であるが日本国内では、他に強いゲーム会社があって、E.Aは、10位以内にいるにとどまった。
- 従業員/事業所の目的: 現在、従業員は100人以上。2005年12月5日にEDB(シンガポール経済発展局)の協力でゲーム開発事業所となった(それまでも、販売事務所として13人の従業員がいた)。国(シンガポール)が資本の一部を出している。
- アジアの重要性: オンライン・ゲームと携帯ゲームの市場
現在、年間で日本では60億米ドル;韓国では13億米ドル;中国では10億米ドル程度の市場が2010年にはアジア全体で120〜200億米ドルの市場になると予想される(世界では2015年に300〜500億ドル)。アジアに拠点が必要。「アジアの国際都市」となると、香港かシンガポールしかない。日本に拠点を置くのは、日本市場のみをターゲットにした場合と思われる、とのこと。【日本市場を狙うなら日本に事業所;中国市場を狙うなら中国に事業所;それ以外のアジア・パシフィック地域全体を狙うなら、「香港orシンガポール」に事業所ということと思われる。】
- 開発したゲーム: Fifa OnlineはEA Singaporeの主導で韓国ゲーム会社(*)と協力して作り上げたゲームであり、韓国で大ヒットとなった【註:(*)=Pmangサイトを運営するNeoWiz社】。パッケージゲームでは1度に10カ国以上での発売も有りうるが、Onlineゲームでは、1国ずつ、結果を見ながら、問題点を改良し、次の国に売り出す、という方法をとる。
- シンガポールの長所・短所:シンガポールのビジネスマンは極めて優秀で、ビジネスは能率的に進められる。一方、クリエイティブな才能を持つ人は不足しており、EAシンガポールでは開発部門には韓国から多くの人材を採用している。シンガポールではわいせつな情報、青少年に有害な情報のほか、政治的、宗教的、民族的な調和を乱すような情報が規制されており、たとえば、映画「Brokeback Mountain」は上映禁止となっている。そのような規制が「安全な国」の実現・維持に貢献している一方で、自由な発想と創意を有する人材の潤沢な出現を妨げている。これは、シンガポールの国も気づいており、解決すべき問題だという意識をすでに持っているとのこと。
- 任天堂: 外国にゲームを売るのは難しい。日本のゲーム会社の場合は売り方の問題で海外でのゲーム販売が困難なことが多く、米国のゲーム会社の場合はコンテンツ自体の問題で外国への販売が困難なことが多い。その中にあって、任天堂は上手く行っている珍しい例で、ディズニーのキャラクターがどこでも好まれるのと同様に、任天堂のゲームは世界中どこでも好まれている。”Brain Training” (「脳をきたえる大人のDSトレーニング」) などの新しい商品分野も切り拓いており、宮本氏というすばらしいクリエイターを擁する、すばらしい企業であるとのこと。
- 国(シンガポール)の企業誘致積極策: 海外からの投資を誘致するEDB; 国内のメディア産業の育成を主とするMDA; 情報通信の技術面の発展・問題解決を図るIDA(Infocomm Development Authority)の3部門が一体となってメディア関連企業の誘致をしている。とくに、EDBは極めて優秀で、とても役所とは思えないほど機敏に仕事を進めるとのこと。
- E.A., Singaporeの機能拡大: 現在、アジア・パシフィック地区の総務・管理部門は香港で統括しているが、シンガポール事業所を格上げして、すべての部門についてのアジア・パシフィック地域の統括事業所に、という提案を受けている模様。
- 社員教育: “E.A. University”と名づけて、6,500人の社員に対して、教育を行なっている。たとえば、4月には、マーケティングに関する講習がアジア太平洋地区の対象者に対して、シンガポールで行なわれる予定。通常、社内の人間が講師となる。
- EDB(貿易・産業省MTI傘下で海外からの投資・企業誘致を促進する部門)
- MDA(情報通信芸術省MICA下で国内メディア産業の育成管理をする部門)


- 面会者:Michelle Lui , Assistant Director-Digital Media & Publication ; Ervin Ann , Assistant , Manager-Digital Media
- 人事: 4月より Luiはライセンシングを担当;Shannon Lowがゲームとアニメの担当。
- GCA (Game Convention Asia: Singapore, 2007/9/7〜9 http://www.gc-asia.sg/)アジア・パシフィックのゲームショウと銘打って新しく、「ゲーム・コンベンション・アジア」を立ち上げたとのこと。後援は、シンガポールではEDB、IDA、MDA等で、海外では、インドネシアainaki(インドネシア・アニメーション・コンテンツ産業協会;中国CGPA(中国ゲーム出版者協会);香港HKDEA(香港デジタル・エンターテインメント協会);韓国KIPA/iPark;台湾TCA (台北市コンピュータ協会);ベトナムvinasa (ベトナム・ソフトウェア協会)など、各国・各地域の主たる団体が後援している。China Joy(中国);G-Star(韓国); 東京ゲームショウはそれぞれの国のゲームショウであるが、これ(GCA)はアジア・パシフィック地域全体をカバーするゲームショウだと謳っている。
- ゲーム機:Sony “Playstation 3” が3月7日の夕方からシンガポール国内で販売を開始予定。S.$799で売り出し、記念としてS$1でゲームソフトウェアも1つ附く。販売記念パーティーも行なわれる。TQ Global Singapore社(※)がMDAの援助を受けて設立され、シンガポールのナンヤン理工大学(NTU)と協同でゲーム機用ソフト開発事業を立ち上げる。
【註:(※)= 】
【文中の外国団体の日本語名は主に直訳による】
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