平成19年度日本自転車振興会補助事業 法的環境動向に関する調査研究
法的環境動向に関する調査研究報告書 著作権リフォーム
−コンテンツの創造・保護・活用の好循環の実現に向けて−
我が国著作権法の最新のリフォーム(全面改正)は1970年に行われ、高度情報化が叫ばれ始めた1980年代以降、増改築(一部改正)が頻繁に行われてきた。しかし、情報技術が日々刻々と進歩するなかにあっては、いくら増改築を重ねても解決すべき課題は次から次へと発生する。たとえば、1980年代よりデジタル化対応の、1990年代よりネットワーク化対応の法改正が精力的に行われたが、21世紀に入り、コンテンツのユビキタス利用を可能とする技術/サービス、通信/放送にまたがるコンテンツ視聴を可能とする技術/サービス、ユーザ自らがコンテンツを創作し発信することを可能とする技術/サービス等が現実のものとなり、著作権法は現在こうした技術/サービスに関わる法的課題への対応を余儀なくされている。
本報告書は、将来の著作権法のあり方を今考えることの重要性、リフォームがなされる場合の法の骨格、核となる法理や条文等につき、専門家による提案と分析をとりまとめた。
平成19年度日本自転車振興会補助事業 デジタルコンテンツの知的財産権に関する調査研究
デジタルコンテンツの知的財産権に関する調査研究報告書
進化するコンテンツビジネスモデルとその収益性・合法性
-VOCALOID2、初音ミク、ユーザ、UGMサイト、権利者-
我が国においては、デジタル化ネットワーク化の進展により、コンテンツビジネスに関わる事業モデルや収益構造が大きく変容した。いまや、テキストコンテンツ分野ではモバイル小説が書籍出版ビジネスとして定着し、音楽コンテンツ分野においてはネット配信が本格化し、ゲームソフト分野ではオンラインゲーム市場の伸びに期待が寄せられている。さらに、映像コンテンツ分野ではブロードバンドネットワークを利用した配信サービスやUGM(User Generated Media)、SNS(Social Networking Service)といった新たなサービスが登場し、ビジネスとしての成立性を模索している。
他方、コンテンツに関わる新たなビジネスモデルを構築する際、クリアしなければならない大きな課題として、収益性と著作権法上の合法性の二つがある。関係するプレイヤーがwin-win関係でそれぞれ収益を確保することのできるビジネスモデルでなければ、利害調整に時間を擁しビジネスは遅々として進展しない。取引流通の目的であるコンテンツは一般に著作権法の保護対象であり、著作権法上の合法性が確かなものとなっていなければ、当該ビジネスに関わるプレイヤーは法的責任のリスクと隣り合わせということになる。
本報告書は、コンテンツに関わるビジネスモデルを分析するとともに、DTMユーザ向けソフト「初音ミク」の利用を前提とするコンテンツ創作・流通・利用を検討事例として取り上げその収益性及び合法性に関わる課題を論じた。
平成19年度日本自転車振興会補助事業 動画映像の視覚評価に関する調査研究
動画映像の視覚評価に関する調査研究
-動画映像の時間軸再生に関する感性的評価- 報告書
動画映像の感性的評価に関し、これまでの取り組みを概観し、時間軸再生の評価の重要性を考察した。動画映像の時間軸再生に関して、画像の時間軸表現の再現性に関する測定法、評価法、対処法の検討、評価プログラムによる実験用コンテンツの制作、評価プログラムによる視覚評価実験及び実験結果の検討、評価結果及び評価方法に関する考察をおこなった。この結果、全体的に、フレームレート低下の影響は、大画面のほうが大きく、小画面ではあまり気にならず、また、30fpsより高いフレームレート(60fps)では感性的な評価が必ずしも高くなるとはいえない現象が出て、特に力量感のある場面では、フレームレートの低い方が、迫力を増し、スピード感があるように感じる可能性が示唆されるという新しい知見を得た。さらに、動画映像の感性的評価に関し、各分野における実際例や期待、普及活動への取り組み、今後の方向性に関する提言をまとめた。
平成19年度日本自転車振興会補助事業 動画映像の視覚評価に関する調査研究
動画映像の視覚評価に関する調査研究
-動画映像の時間軸再生に関する感性的評価- 報告書
動画映像の感性的評価に関し、これまでの取り組みを概観し、時間軸再生の評価の重要性を考察した。動画映像の時間軸再生に関して、画像の時間軸表現の再現性に関する測定法、評価法、対処法の検討、評価プログラムによる実験用コンテンツの制作、評価プログラムによる視覚評価実験及び実験結果の検討、評価結果及び評価方法に関する考察をおこなった。この結果、全体的に、フレームレート低下の影響は、大画面のほうが大きく、小画面ではあまり気にならず、また、30fpsより高いフレームレート(60fps)では感性的な評価が必ずしも高くなるとはいえない現象が出て、特に力量感のある場面では、フレームレートの低い方が、迫力を増し、スピード感があるように感じる可能性が示唆されるという新しい知見を得た。さらに、動画映像の感性的評価に関し、各分野における実際例や期待、普及活動への取り組み、今後の方向性に関する提言をまとめた。
平成19年度日本自転車振興会補助事業 3Dコンテンツに関する調査研究
3Dコンテンツに関する調査研究 報告書
過去3年間に渡る本調査事業のまとめとして、今後3Dコンテンツの普及・推進を進めるためのアクションプランを、以下の3つの提言にまとめた。
- ● 3Dコンテンツの制作機会の創出
- わが国で制作し得る最高品質の3Dシネマコンテンツ制作、実写/アニメーションを交えた国際共同制作、また、UGC(ユーザ作成のコンテンツ)の促進や、広い範囲を指向した啓発・啓蒙イベントの開催が機会創出に大いに有効である。
- ● 3Dコンテンツの制作・呈示系の体系化
- クリエイターの経験則・暗黙知とアカデミックな知見・技術の融合を促進する支援として、制作系でシステム開発(3Dカメラ、合成ソフト、2D/3D変換ツール等)や技巧的なマニュアル化、呈示系で既に使用可能な技術の体系化やフリービュワー/ミドルウェアの整備・共有化、また、立体視に関わる解像度や分解能等の尺度の確立が重要である。
- ● 3Dコンテンツの制作・利活用の基準整備
- 3Dコンテンツの品質に関するガイドライン、標準化に支援として、安全性のガイドライン、3Dシアターのデザイン・規格、2Dコンテンツとの互換性、等の3D品質、また、クリエイターへの利益還元、3Dの実利を考慮した著作権・特許権に関する検討が重要である。
平成19年度日本自転車振興会補助事業 デジタル技術を駆使した映像制作・表示に関する調査研究
デジタル技術を駆使した映像制作・表示に関する調査研究 報告書
本年度の調査研究は、国内外のインタラクティブ映像関連の先端技術研究事例として、CEDEC、DiGRA、インタラクティブ東京、GDCにおける技術発表を整理した。個別の技術として、ゲームA.I.、ゲーム・プロシージャル技術といった新たなインタラクティブコンテンツを生み出す可能性のある技術に着目して調査するとともに、コンテンツ開発費が増加することによってその重要性を増したコンテンツ・パイプライン等の管理技術を調査した。
また国内の産学連携事例についての調査を行い、注目すべき事例については、ヒアリング調査を行った。海外の技術動向については、学会などの論文検索を通じ海外のインタラクティブ映像関連の先端技術研究を行い、ゲーム関連研究開発DB構築の考え方をまとめた。具体的な事例として南カリフォルニア大学などの事例を通じて北米におけるゲームの産学連携の現状を考察した。
さらに日本のゲーム産業では一般的ではないが北米の産業を発達させる要因となった「MOD戦略」について北米の現状調査及び日本での可能性について検討した。
それらを元に、日本のゲーム関連研究開発の課題を整理し、その解決案として産学連携の推進が最も有効であることを調査結果の成果として報告書にまとめた。
平成19年度日本自転車振興会補助事業 デジタルコンテンツ制作の先端技術応用に関する調査研究
デジタルコンテンツ制作の先端技術応用に関する調査研究 報告書
本年度の調査研究は、日本における映像関連技術動向として、撮影・制作関連技術、映像フォーマット技術、配信・流通関連技術、家庭用表示機器を中心とした表示技術の分野別に調査した。特に3D立体映像技術やデジタルサイネージといった新しい分野として期待できることが判明した。
海外における映像関連技術動向としては、SIGGRAPHやCESといった米国の動向や、韓国、中国、タイにおける特徴的な動向を調査した。
またクロスメディア展開を見据えた技術開発として画面サイズに適応した映像生成方式について調査した。
それらを元に、デジタル技術のさらなる発展にはクロスメディア技術の発展が欠かせないことを調査結果の成果として報告書にまとめた。
平成19年度日本自転車振興会補助事業 ネットワークにおけるデジタルコンテンツ取引流通フレームワークに関する調査研究
ネットワークにおけるデジタルコンテンツ取引流通フレームワークに関する調査研究
- UGMサービスに資する『権利表明の可視化』の提案 -
デジタル化、ネットワーク化の進展に伴い、有体物に寄らないデジタルコンテンツの取引流通が進んでいるが、取引流通されているコンテンツ全体に占めるデジタルコンテンツの割合は非常に少ない状況にある。
デジタル化、ネットワーク化が時代の流れになっている現在、その流れを最大限利用することを考えるべきであろう。そのためには、クリエイターやユーザの期待を最大にする(懸念を最小にする)取引流通のインフラ(技術的、制度的なフレームワーク)を作り出していくことが必要である。
デジタルコンテンツには、商用コンテンツからUGM(User Generated Media)まで幅広いコンテンツがある。商用コンテンツには権利者団体等からのいろいろな取り組みがある一方、UGMでは民間企業ベースの取り組みが中心で、YouTubeなどのUGMサービス事業者が個々に取り組んでいるのが現状である。インフラ的な取り組みもいくつか見られるが、利用、普及はこれからといった段階にある。インフラ的な取り組みの中では、活発に活動し、利用が進みだしている取り組みとしてクリエイティブ・コモンズが有名である。
UGMはコンテンツピラミッドの最下層かも知れないが、一億総クリエイターになりえる現在、UGMを正しく活性化することはコンテンツピラミッド全体を活性化することにつながることになろう。
本調査研究では、UGMサービスにおけるクリエイター、ユーザ、及びUGMサービス事業者へのヒアリングやクリエイティブ・コモンズ等のこれまでに行われている各方面の取り組みを調査し、UGMサービスに必要とされる技術的、制度的な取引流通フレームワークの調査研究を行い、権利表明可視化システムの提案を行った。
財団法人 機械システム振興協会 受託事業
高信頼・高セキュリティ光ディスク媒体の活用システム開発に関する
フィージビリティスタディ
高信頼・高セキュリティ光ディスク媒体の活用システム開発に関する
フィージビリティスタディ 報告書
デジタルコンテンツビジネスの懸念とされる課題としては、光ディスクへの長期データ保存などの寿命問題に加えて違法コピーや不正利用などによりコンテンツ流通・管理が阻害されることにある。そこで安全かつ安価なコンテンツ流通・管理を実現すべく、「高度暗号チップを搭載した大容量光ディスク(Blu-rayディスク)」及びリーダ・ライタのシステムの改良開発を行った。
この高信頼(長寿命・高セキュリティ)光ディスク媒体にセキュアネットワークシステム(FACCIO)を搭載し、文書の協同作成や集中/分散保存の実証実験を行い、セキュアな環境で文書を保存ができ優位性を検証した。
デジタルコンテンツ流通・管理面での課題について検討整理した結果、ビジネス展開に向けては高度暗号チップを搭載した高信頼光ディスクの活用が有効であり、個人ユーザ向けとしてはIDやPW管理、個人認証、プリペイド機能などに暗号チップの役割が有効であるとの結論に至った。
財団法人 機械システム振興協会 受託事業
超高感度撮像システムの高度な活用に関するフィージビリティスタディ
超高感度撮像システムの高度な活用に関するフィージビリティスタディ報告書
高感度撮影技術は、低光量下において鮮明に映像化できる技術として、学術分野、産業分野で期待度が大きい。そこで、高感度撮像システムの更なる応用分野の開拓と性能向上を目指し、有効性検証、撮像デバイスの改良、高感度カメラの操作性の向上を行った。
まず、超高感度撮像システムの有効性検証として、利用が多く望める監視分野で実証実験を行い、夜間など低照明下の広範囲なエリア内で人物等の探索性能の高さや、優れた階調、色再現性による周辺状況把握など、有効性を検証できた。また、高画質撮像デバイスの改良として、緑色光用HARP膜の感度増加、動作安定性の向上を実現した。さらに、操作性等の改善として、地磁気によるレジストレーションずれの抑制方式を試作し極めて有効であることなどを検証した。最後に、適用領域・課題調査として、次世代HARP撮像システムの調査を行い、その特徴を生かした新たな適用領域を考察した。
社団法人 日本機械工業連合会 受託事業
平成19年度高質感映像に関する調査研究
平成19年度高質感映像に関する調査研究 報告書
高質感画像のニーズが高まる中、各メーカーは高質感画像方式の開発に向けた研究が進めているが、実用化のためのコストを抑える技術や多原色とする際の合理的な色度ポイント等における課題があり、一定の技術的要求の課題解決に向けた方向性を調査研究した。
従来の3原色視聴機器と比較して多原色方式の視聴機器の研究・開発状況、および遠隔医療や美術品のアーカイブなど応用分野に合わせた高質感視聴機器の利用状況を調査し、質感向上の将来ニーズを検討した。
特に映像分野を中心に質感に関する研究をレビューし,「高質感映像」に関わる諸事項の現状・課題について調査研究した結果、「質感」とは単一の物理要因と対応した単独画質では表現されず、総合画質に相当する総合感覚であると考えられる。従って、UDTVに代表される解像度の向上、ナチュラルビジョンに代表される色再現性の向上、CGに於ける画像表現技術の向上など、重要な画質向上技術に加え、立体映像等も含めた諸研究の成果を反映した多くの画質、技術的知見が統合され、それを提示する環境的配慮と整合する事により高質感映像視聴覚機器の開発が効率的に行われ、機器の普及促進に寄与が期待できる。
社団法人 日本機械工業連合会 受託事業 シリアスゲームの現状調査
シリアスゲームの現状調査報告書
日本におけるシリアスゲームの体系的な取り組みについて検討することを目的とし、シリアスゲームとは何かについて定義の解説から始め、日本および米国・欧州におけるシリアスゲームの動向調査を行い、国内における特に注目すべき取り組みや、有識者のシリアスゲームの関する考え方をヒアリング調査した結果を報告書としてまとめた。
シリアスゲームは、1兆6,323億円とされる国内外のコンシューマーゲームの総出荷規模を、多分野とのシナジーにより飛躍的に拡大させる可能性・インパクトを有していることが、本調査の結果から確認された。本調査の結果が、今後、シリアスゲームという概念の普及・啓蒙をはじめ人材育成、地域連携の促進など、わが国の新たな産業振興に向けた継続的な活動へつながることが期待される。