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DCAJ news No.139
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ロサンジェルス メタバース報告

ロサンジェルスでのコンテンツ企業調査(2008年1月)
その他のメタバース

1. Makena社(There.comを制作・運営)訪問

Wilson氏
Michael Wilson氏(Makena Technologies社長)

面会者: Michael Wilson氏(Makena Technologies社長=【写真】)

(1) 歴史

前身であるThere社は1997年に設立され、2001年に投資を得て、2003年に"There.com"(=バーチャルワールド、以下"VW"とする)を立ち上げたが、2005年には、軍関係のビジネスはForterra Systems社に;There.com等消費者対象ビジネスはMakena Technologies社にそれぞれ、譲渡されるに至った。

(2) There.comの特徴

  • 普及品PCで充分に楽しめる。
  • 内容が事前にチェックされており、PG-13程度の健全なサイト。

(3) There.comの最近のフィーチャー

  • CC Metro Island = Coca Cola のアイランド
  • CosmoGIRLS! (月刊誌Cosmopolitanの10代版;読者900万人)のアイランド
  • Scion Car Island =トヨタのサイアン車のアイランドで車内が大きくに再現され、中でパーティーを楽しんだりする。

(4) MTVとの提携

Makena社は2006年にMTVと契約を結びMTV番組のインターネットVW版の制作を開始した。いずれも、http://www.vmtv.com 内にあり、“Virtual Laguna Beach", “The Virtual Hills"などのタイトルで、Makena社が代行運営している。

(5) "Virtual Pimp My Ride"

これもバーチャルMTVサイトにあり、Makena社のプラットフォームを使用しているが、制作はTrilogy Studios社による。社長によれば、「Trilogyはゲームを止められないほど面白くするのに長けているから」とのこと。Makena社はTrilogyの株主でもある。(Trilogyにつき、別項あり。)

(6) 収入源

  1. a) 月極めの会費
  2. b) 貨幣の販売<これが80%>
  3. c) スポンサー(アイランド)からの収入
  4. d) MTVなどのホスティング代

(7) 日本市場への進出

何社かから日本語化の見積もりを取った段階。

2. TokyoPop訪問

Jeremy Ross,David Creechan
Jeremy Ross(新製品開発担当副社長)

面会者:Jeremy Ross (新製品開発担当副社長=【写真】)、
David Creechan (販売&配信担当副社長)

(1) 会社の概要

創業10年を迎えた。L.A.には80名、他に、日本(東京)、英国(レスタシャー)、ドイツ(ハンブルク)に事業所があり、全世界では120名の社員がいる。実写映画も制作可能な部門も持っている。

(2) 主要業務

  • 漫画単行本(Graphic Novels)の出版販売。日本の漫画のほかに、韓国クリエイターによる漫画、また、欧米のクリエイターによる「英語原語漫画」も扱っている。対象年齢層は13歳から20歳まで。
  • 漫画単行本の全米の市場規模は2億6000万〜4億5000万ドルと言われている。
  • 現在では、通常の書籍販売店でも広いスペースをとって漫画単行本を販売しているとのこと。 TokyoPopの近所のショッピングエリア「The Grove」内の「Barnes & Noble」を教えられた(写真参照)。

Graphic Novels

(3) 携帯電話向け漫画

  • Uclick社/GoComicsの技術を用い、SprintとVerizonで2006年8月より配信サービスが開始された。現在、月額5ドルで12タイトルあり、毎週、それぞれに新しい6ページが付け加えられている。加入者は約5万人。
  • 電話会社に配信サービスをしてもらうのは希望者が多く、容易な事ではなかった。

3. アニメーション・プロデューサーEric Calderon氏との面会

Jeremy Ross,David Creechan
写真はCalderon氏が2008/3/3に立上げた「Wild Boar Media社」のウェブサイトより

キャルデロン氏は2001-2007年の6年間、GDHインターナショナルに所属し、2007年1月、米国スパイクTVで放映されたミニ・シリーズ(5話)のアニメ「Afro Samurai」に関し、スパイクTVの要望を具現化して、日本のアニメ制作会社であるゴンゾに指示を出すCo-producerの役割を果たした。
制作に関与したのみでなく、もともと、「アフロザムライ」のキャラクターを発見して米国向けにアニメ化することを提案した人であり、さらに、サミュエル・ジャクソンの起用を着想した人でもある。GDHに加わる前、1993〜1999年は、MTVアニメーション社に所属し、開発部長を務めた。


(1) Afro Samurai

  • 米国市場に合わせた修正依頼に対し、日本側からは、ほぼ例外なく、拒否反応を示されたが、結局、「良いとは思わないが客の要望ならば仕方ない」ということで修正を了承してくれた。
  • 2007年1月にテレビ放送があった後、やっと、5月になって、DVDが出たが、それ以降、19週間販売枚数の首位を保ち、販売後、現在まだ、7-8ヶ月ほどしか経っていないが既に20万枚売れた。日本発アニメのDVDとしては異常な枚数。
  • スパイクTVが予定する「Afro Samurai」の第2ミニ・シリーズは、今のところ、2009年の第1四半期に放送の予定。

(2) 一般的に日本のアニメ&映画は・・・

コンセプト、アイデアは良いと思うものが多くあるが、アメリカ市場向けには、脚本、ディレクション、アクティングが相応しくない。スクウェア・エニックスの作品なども3D技術はすばらしかったが脚本とディレクションが良くなかったと思う。

(3) Calderon氏の現在

  • カナダ・バンクーバーのE.A.、東映アニメ、シンガポールのPeach Blossomなどのコンサルタントを務めている。
  • 自分としては初めての3D作品をワーク中である。

【なお、Calderon氏は2008年3月3日にWild Boar Media社を立ち上げた。】

4. 角川ピクチャーズUSA訪問

面会者: 江川社長; 作田副社長; 鹿沼副社長

(1) 取扱い品種

映画全般であるが、アニメのDVDが主。

(2) 日本映画を米国で販売することの難しさ

  • 米国市場はアクションを好むが、日本映画のアクションは米国市場向けとしては、量が少なく、かつ、程度がマイルドすぎる。
  • 映画はゲームなどと比べると、「文化そのもの」であり、純日本的映画は米国市場では理解されず、受け入れられない傾向があり、理解されるのは、ホラー映画やアニメに限られがちである。
  • さらに、日本の子供向け映画・アニメの多くに、米国では不可の要素が入っている。
  • また、アニメには「Fan-sub (ファン・サブ)(*)」問題がある。そのためにDVDの売上が2006年は2005年とくらべ、半減した。

(*)ファン・サブは、日本のアニメTV番組(デジタル)をアニメ・ファンがコピーし、独自に英訳し、英語字幕(=サブ・タイトル)をつけて、公開してしまう行為で、さらに、ファイル交換ソフトにより、アニメ・ファン(のうちで著作権尊重に関心が薄いと思われる人たち)が広く違法ダウンロードしてしまうという現象に発展する。


(3) テレビ放映

どこの局もビジネスになるような金額は支払わず、自分たちは将来の劇場版公開に向けた「宣伝」と捉えているとのこと。

(4) 今後の課題

  • 多種多様なチャンネルやメディア(DVD、Blu-ray、Internet Download・・・)が存在しており、今後は、それぞれの特質を考えて、差別化してコンテンツを提供することが肝要と思うとのこと。
  • 日本のアイデアは魅力的なものが多いので、それをアメリカ市場に向く形に展開し、また、英語化も日本で出来るようになれば、アメリカでの日本映画・日本アニメのさらなる発展が望めると思うとのこと。

5. MySweetLord Entertainmentとの面会

面会者: Enna Hozumi副社長(以下、EH)

MySweetLordはニューヨークの「4Kids Entertainment(*)」にいたThomas KennyとEHが独立して立ち上げた会社。コンテンツを制作、あるいは、購入し、映画会社、TV放送網、レコード会社、あるいは、製造業や流通業に提供するという業務を行なう。とくに、日本コンテンツの米国展開に力を入れる。

(*)4KidsはTVアニメチャンネルに放送時間帯を保有して、そこで放送するアニメのキャラクターを玩具会社に売るという業務を行なっているNYSE上場企業。

(1) 会社

本社はニューヨーク市Chelsea地区に建築中の建物に入る予定。日本支社は渋谷区道玄坂を所在地とし、その設立には東映アニメの高橋社長の協力を頂いたとのこと。(EHの父上は昔、東映動画におり、その後、米国のディズニーでアニメの背景を担当した)。

(2) カミロボ

現在、「カミロボ」(↓)の展開を行なっている。
http://bp0.blogger.com/_J4rBzJF5MdA/RrAtOupQAcI/ AAAAAAAAAJk/DaG8mO5lLMQ/s320/IMG_2415.jpg

カミロボのクリエイター(安居智博氏)の経歴などを説明する12-15分のDVD、および、とカミロボ(人形)を付録にした本を出版する予定であるという。カミロボ量産は、なかなか、品質的に充分なものが出来なかったが、やっと、香港で良いものをまあまあの価格で作ってくれる所を見つけた。このキャラクターの(米国での)拡販にはTVなどのメディアは用いず、草の根・口コミでゆくつもりである。サンディエゴのComic-Con 2007でのプロモーションは大成功だったとのこと。

(3) TVのアニメでキャラクター展開をしていた頃は・・・

  • TV局の内部制作でなく、外から、持ち込んだアニメについては、1回の放送のみで打切られるなどの厳しい対応を受けた経験があるとのこと。
  • また、日本のアニメ制作会社と接触していた頃は、米国側の要望は、まずは、ほとんど拒絶されるという経験をした。クリエイター自身と話すと、さほど、否定的ではないが。

6. Trilogy Studiosへのインタビュー

Trilogy Studios 社屋
Trilogy Studios 社屋

面会の都合が合わず、Michael Pole社長にe-mailでインタビューを行った。社屋【写真】はサンタモニカ市にある。

(1) 業務分野

  • トリロジー・スタジオ社はバーチャル・ワールド (=以下、VW) 開発の先駆的企業であり、高品質で先端的なVWとカジュアルMMOの企画・制作を行っている。
  • メディア大企業に対し、既存のコンテンツと商権を魅力的なVWで再利用できるという提案をし、全く新たなビジネスチャンスを創成している。
  • 著作権保有者である顧客に対しても、また、消費者向け企業である顧客に対しても、顧客の必要性に合った恒久稼動型VWを制作し提供している。
  • なかでも、MTVで最も人気の高いインターネットVWである「バーチャル『Pimp My Ride(*)』」はトリロジーがデザインし提供したものである。(*)=ボロ車を改良・装飾・カスタマイズしてみせる番組。

(2) 従業員

30名。

(3) 強み

技術に精通し、かつ、デザイン・センスが優れていること。

(4) 収入源

所有するゲームのライセンス収入やフランチャイズ収入;VWの開発・公開に対する著作権所有者よりの歩合収入など。

(5) 現在の顧客

20世紀フォックス、MTV、コカ・コーラ、Zula Patrol (ロサンジェルスのテレビ局KQEDで制作され、PBSネットワークで放送されているアニメ・シリーズ)関連、Scion (=Scion車種を販売するトヨタの部門)、Creative Artists Agency (CCA=ビバリーヒルズのタレント・著作権代理会社。タレント、ミュージシャン、作家、監督、スポーツ選手の代理、また、企業およびその製品の代理も行っている)。

(6) 新製品・サービス

2008年6月に次のVWをMTVに納入する予定。

(7) 将来の方向

現在、業界でカジュアルMMO【VMを含む】のリーダーであり、今後も、成功しているメディア企業向けにカジュアルMMOを開発して行きたい。

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