DCAJ news No.147

DCAJセミナー『我が国コンテンツ産業の現状と海外展開 ~関西コンテンツ企業の取組み~』

2009年12月17日(木)、デジタルハリウッド大学大学院大阪サテライトキャンパスにて表記セミナーを開催した。約50名が参加したセミナーの概要をレポートする。
なお、本セミナーは経済産業省近畿経済産業局、大阪デジタルコンテンツビジネス創出協議会、デジタルハリウッド大学大学院大阪サテライトキャンパス、大阪府、大阪商工会議所の協力を得て、H21年度財団法人JKAデジタルコンテンツの保護・活用に関する補助事業「デジタルコンテンツの市場環境変化に関する調査研究」の一環として開催したものである。

【プログラム】

◇講演「コンテンツ産業の市場規模」

 
宮島 慎一 (財)デジタルコンテンツ協会 研究主幹

◇パネルディスカッション「関西コンテンツ企業の取組み」

モデレータ
塩見 政春 デジタルハリウッド大学大学院 客員教授
パネリスト
菊池 力  株式会社ゼロ・サム 代表取締役
松山 秀俊  株式会社アンシャントマン 代表取締役社長
足立 靖  株式会社エンジンズ 取締役
 

 

【セミナー概要】

今回協力をいただいた経済産業省近畿経済産業局の黒木氏(産業部コンテンツ産業支援室企画調整係長)より「経済産業省監修の『デジタルコンテンツ白書』より日本のコンテンツ市場の現状について講演いただき、パネルディスカッションとして関西コンテンツ企業の海外ビジネスの取組みをお話いただきます。」とのご紹介でセミナーをスタートした。

◇講演「コンテンツ産業の市場規模」

 

◇パネルディスカッション「関西コンテンツ企業の取組み」

モデレータの塩見氏 パネリスト(左からの菊池氏、松山氏、足立氏)
モデレータの塩見氏 パネリスト(左からの菊池氏、松山氏、足立氏)

塩見氏)本日のパネリストの共通点は①関西を拠点としている、②関西から海外に向けてビジネスをしている、③コンテンツをビジネスとしているといった3点かと思います。本日はいかに海外に向けてビジネスをしていくのかノウハウをお聞きしたいと思っています。まずは自己紹介をお願いします。

菊池氏)株式会社ゼロ・サムの菊池です。2004年に会社を設立し、携帯電話向けのソフトウェア開発をスタートしました。2005年、06年アメリカで携帯電話の開発に参加し、2007年にインドに現地法人を作り携帯コンテンツビジネスを始めています。関西からデジタルコンテンツを世界にというお話ですので少しでも参考になればと思っています。

松山氏)株式会社アンシャントマンの松山です。2006年8月に創業した若い会社です。フランスをはじめ国際的に日本のマンガ家をプロデビューさせたいという思いで作った会社です。フランスは市場が大きく、魅力的なところです。この後ディスカッションしていきたいと思っています。

足立氏)株式会社エンジンズの足立です。2005年に会社を設立しました。ゲームソフトの開発会社で企画とプロデュースを行っており、アジアでの取組みは去年より活発に行っています。クリエイターのマインドでアジアに進出していこうとしており、どのように世界でそれを表現していき、どのようにお金に換えていくかという観点でお聞きいただければと思っています。

塩見氏)先程の講演で何点かポイントがあったかと思います。

この点についていろいろ教えていただこうかと思います。

菊池氏)インドの概要、市場、株式会社ゼロ・サムがどのようなコンテンツでビジネスをしていて失敗・成功しているかをお話したいと思います。

<インド概要>
<インド市場>
<インド携帯コンテンツ市場>
<コンテンツの失敗、成功>

松山氏)なぜフランスなのか、フランス現地の状況、株式会社アンシャントマンの取組みをお話したいと思います。

<なぜフランスなのか>
<フランス現地の状況>
<取組みの状況>

足立氏)株式会社エンジンズの台湾ビジネスまでの経緯、そこで学んだことなどをお話したいと思います。

<台湾ビジネスまでの経緯>
<学んだことなど>

塩見氏)会場の皆さんもそうだと思いますが、いろいろお聞きしたいことがあります。日本の中でのビジネスは非常に安心感がある。そこで海外に進出した時の困難さ、何が大変だったのか、何を克服したら海外でも前向きになれるのかをまずお聞きしたい。

菊池氏)インドは苦労の連続でした。発展途上国はビジネスインフラのレベルが低く、例えばインドで何か注文すると最初にオフィースを作ったマイソールでは届くまでに2週間ほどかかりました(現在オフィースのあるバンガロールは1日か2日)。誰しも約束を守るだろう、仕事をしてくれるだろうという日本人のイメージから非常にかけ離れているので、そこを引き上げる努力をしていかないとなかなかビジネスになりませんでした。経験がないこともあり、最初の1年はそこに時間を取られてしまいました。

松山氏)フランスも自分たちから主張していかなければならないところがあり、言葉の壁もあり、日本の商習慣と違うといった問題があります。非常に素直に感情表現できるのがフランス人の強みで、日本人の弱みであります。海外の良いところを日本人がしっかり受けとめられていないというところも課題でしょう。後、純粋に飛行機代や為替の問題もあります。ただ一方で、フランスは日本の文化に魅了されているのも事実です。伝統文化や大衆文化や敬語の感覚など。そういったものは他の国に比べて強い部分もあります。そういったことを知る必要があると思います。

足立氏)台湾はベンチャーマインドが発達した国でビジネスへの出資の話もすぐ出てきます。しかし、台湾の投資家はビジネスにドライで、ショートスパーンで利益を上げることを考えています。コンテンツ制作の時間感覚とはあわないので儲け話には乗らないように気をつけるべきでしょう。

塩見氏)海外でビジネス展開をしていく上で一番大切なものを一言で表現するとどうなりますでしょうか。

菊池氏)「勇気」。現実は自分でやってみないとわからない。まず踏み出してみる。そこに踏み出す「勇気」が是非とも必要でしょう。また、「正直さ・誠実」も中長期的なビジネスには必要でしょう。

松山氏)「実際に行ってみる」。聞くだけではなく、実際の舞台に行って自分の目で見てみることが大切でしょう。聞くだけではわからないものが見えてくるはずです。

足立氏)お二人のお話に同感です。「勇気」と「行ってみる」です。

塩見氏)お時間も残り少なくなりましたのでまとめに入りたいと思います。少し古いデータになりますが、2004年、05年頃のインターネットの世界は英語35%、中国語11%、その次に日本語8%という数字だったと思います。これだけ見ても日本語だけのビジネスは8%のシェアーで、日英で40%、日英中で60%といったシェアーになる。皆さんはどこまのシェアーにチャレンジしていきますかということが本日のポイントではないでしょうか。それには諸先輩達がいろいろチャレンジしたことから学んでいけるのではないかと思っています。

塩見氏)もう一つ。本日の話の中でも人との出会いの話があったかと思います。本日も“たまたま”セミナーでお会いした。この“たまたま”を大切にできるかどうかも一つのキーではないでしょうか。デジタルハリウッド大学には中国をはじめ各国から留学生の方が来ています。留学生の方に、このようなことを考えているけどそちらの国ではどう思うということをお聞きしてみたい方は大阪のデジタルハリウッド大学事務局にご連絡をください。機会を作っていきたいと思います。

本日は長時間ありがとうございました。閉会とさせていただきます。



この事業は競輪の補助金を受けて実施しました。

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