平成14年度コンテンツ制作基盤技術等開発事業
メッセージ
   
 
<ジセコン審査委員長> 廣瀬通孝
(バーチャルリアリティ研究者)


 例年、審査を務めさせていただいて、今年はどんな応募があるかな、というのが一つの楽しみとなっている。というのも、昨今の急速なIT化、デジタル化の波は、全く新しいコンテンツの枠組みを生みだしつつあり、その変化をまさに実感できるからである。応募内容からどんなジャンルが盛り上がりを見せているか、コンテンツ産業の変化のアウトラインをうかがい知れるのも興味深い点である。
 今年度のジセコンは、昨年度の技術開発型にクリエイター育成型を取り込み、応募は全体で211件であった。その中より、予備審査、一次審査、ヒヤリング審査を経て、採択案件13件が決定した。
 採択案件13件の構成は、映像系が大半を占め音響系が2件であった。映像系については、いわゆるゲーム・アニメ・CGプロダクションという狭義の映像コンテンツ業界からの採択に加え、医療、ソフトベンダー他からの案件も5件含まれ、映像コンテンツへの取り組みが他産業にも浸透しつつあるのがうかがわれる。また、インターネット系のソフトウェア、コンテンツ採択7件という結果からは、ブロードバンドの拡充と共に、この新しいメディアを活用していこうという動きが感じられる。
 ジセコンでは、「コンテンツ業界の活性化とコンテンツ市場の拡大」というテーマに沿って、「市場性・市場波及性」を最重要評価ポイントとした。結果を求めているわけである。成果集に掲載した13件に限らず、応募頂いて残念ながら採択されなかった案件も含めて、今後の更なる展開を期待している。
 世の中はブロードバンド時代を迎え、文字通りリッチコンテンツへの期待、需要は益々高まっていくと考える。デジタルクリエイターの方々にとって、本事業が自己のオリジナリティを発揮できるチャンスの場であったとすれば、委員会としても喜ばしいことである。クリエイター諸兄の益々の発展を期待したい。
廣瀬通孝
 


<プロコン プロデュース委員> 原 正人
(映画プロデューサー)


 応募数46篇は、思っていたより少ない数だった。「劇場用映画としてスタートして、マルチ展開可能な企画を」という意図がうまく伝わらなかったのかも知れない。それでも応募作にはそれぞれの思いや夢がつまっていて感心した。みんな「何か」を表現したがっているのだ。
 その中で5篇を選んだ。着想がユニークで、実現の可能性があり、チームをひっぱるプロデューサーの存在がみえるものに絞った。新しいことに挑戦する意欲を選んだといっても良い。
 しかし、仕上がった脚本、プロトタイプ、企画書等をみて、みんな夢と現実の狭間で苦労しているなと感じた。資金を集め、配給会社を捲き込み、作品を完成させて観客に届ける迄、これからほんとうの勝負が始まる。
 これから映画を作る人は、まず、脚本をキチンと作ることを心がけて欲しい。秀作は、必ず脚本が良い。独りよがりの作品ではいけない。「時代に合っているか?」「テーマに普遍性はあるか?」良く考えて欲しい。
 まずは、「誰が、どんな気分で、誰と、その映画を見るのか」イメージを膨らませることだ。ここから全てが始まる。健闘を祈る!
原 正人


<プロコン プロデュース委員> 森田貴英
(エンタテインメント・ロイヤー)


 今回の公募では、私の立てたテーマに対して64件の応募をいただきました。その内容はIT系からエンタテインメント系まで非常に広範に亘り、どれを採択するかは苦労しました。全体的なレベルは想像より高く、20件くらいは、優れたプロデューサーと資金があれば成功を収められる可能性を感じさせるものでした。
 その中から今回は、ブロードバンド時代の新しいコンテンツ産業の育成という観点から、「リアルとバーチャルの連動・融合」「多メディア展開の可能性のある基本コンテンツの創出」「グローバル時代に対応しての国際展開の可能性のあるスキームの構築」などを念頭において、どの作品を採択するかを検討しました。
 今回納品された作品は、いずれも将来への本格的展開を予感させるものに仕上がったと思います。今回のプロトタイプをベースとして、新しいタイプのコンテンツやビジネスストラクチャーが生み出されることを期待します。
 日本のコンテンツ産業がさらに活性化するか、世界に通じる産業に育つかは、どれだけ多くのプロデューサーが生まれるかにかかっています。皆様の今後の活躍を期待します。
原 正人





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