「セル・アニメーションの制作工程と関連機材、
および日本的技法の記録」

 

 

制作:(株)大林組

 
 今回のアーカイブ映像制作の総合監修者である高畑勲、大塚康生両監督からの指示で、アニメの全制作工程のうち仕上工程を中心とした企画内容がスタートした。
 つまり、コンピュータの制作現場への普及により、その姿を消しつつあるトレースや彩色の作業、マルチプレーン・カメラでの撮影等にスポットをあてることがアーカイブとして重要であることが指示された。
 一方、制作企画委員会のメンバーであり、アニメーション制作会社の集積率トップの杉並区では、アニメーションアーカイブの実現に向けて、セル画やシナリオ、撮影機器の無料保管制度をスタートさせた。
 これは、本年6月に発表された「アニメーションアーカイブに関する提言」(杉並産学連携会議)を受けたもので、来年3月からはこれらの保管品の展示を行うこととされ、同展示施設内での本作品の無償上映についても合意ができた。
 第1回の企画制作委員会では、アーカイブとしての意義や人材育成への活用について制作会社や大学関係者により熱い議論が交された。
 これを受け、杉並区主催で「アニメーションアーカイブ」がテーマのシンポジウムが11月に開催されるという副産物まで飛び出した。
 また、懸案であった映像素材の提供および制作工程の解説等の協力先として、セルアニメの名作「人狼」を制作したスタジオIGおよび三鷹の森ジプリ美術館を運営する財団法人徳間記念アニメーション文化財団が決定し、本格的な制作が始動した。
 

第1回企画制作委員会