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| 2004年9月度DCAjセミナー実施報告 |
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「コンテンツ版バイドール」セミナー |
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今年6月4日、「コンテンツの創造、保護及び活用の促進に関する法律(以下、コンテンツ促進法)」が公布され、第25条(いわゆる「コンテンツ版バイドール」条項)を除き、同日付けで施行された。
唯一施行されていなかった第25条は、3ヶ月間の周知期間を経た9月4日に施行された。本条により、国が発注するコンテンツ制作に係る委託・請負取引については、一定の条件のもと、当該コンテンツに係る知的財産権を国ではなく受託者に帰属させることができるようになった。受託者すなわちコンテンツ制作者にとって大きな意味を持つ法整備である。 |
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□実施概要
○日時:平成16年9月29日(水)15:00−17:00
○場所:財団法人デジタルコンテンツ協会 会議室
○表題:9月4日施行のコンテンツ版バイドール法で何が変わるのか
−国が事業者に制作委託したコンテンツの権利帰属−
○講師:田村亮平氏 経済産業省 商務情報政策局 文化情報関連産業課 企画係長 |
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| □前提 |
| (1)バイドール法とは |
バイドール法とは1980年にアメリカ合衆国で制定された法律で、正式には「Patent
and Trademark Act Amendments of 1980(1980 年アメリカ合衆国特許商標法修正条項)」という。バーチ・バイ(Birch
Bayh)上院議員とロバート・ドール(Robert Dole)上院議員の提案によることから、『バイドール法』と呼ばれる。従来、アメリカ合衆国政府の資金によって大学が研究開発を行った場合、その研究開発の過程で生じた特許権は政府のみに帰属していたが、この法律により、大学側や研究者に特許権を帰属させる余地が認められるようになった。
わが国においては、1999年、日本版バイドール法と呼ばれる「産学活力再生特別措置法(1999年施行・2003年改正)」が成立し、技術分野について研究開発の成果に係る知的財産権を開発者に帰属させることができることとなった。このたびのコンテンツ版バイドール規定は、この日本版バイドール法の趣旨をコンテンツ制作分野に適用するものである。 |
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| (2)コンテンツ促進法第25条 |
| 第二十五条 国は、コンテンツの制作を他の者に委託し又は請け負わせるに際して当該委託又は請負に係るコンテンツが有効に活用されることを促進するため、当該コンテンツに係る知的財産権について、次の各号のいずれにも該当する場合には、その知的財産権を受託者又は請負者(以下この条において「受託者等」という。)から譲り受けないことができる。 |
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一 |
当該コンテンツに係る知的財産権については、その種類その他の情報を国に報告することを受託者等が約すること。 |
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二 |
国が公共の利益のために特に必要があるとしてその理由を明らかにして求める場合には、無償で当該コンテンツを利用する権利を国に許諾することを受託者等が約すること。 |
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三 |
当該コンテンツを相当期間活用していないと認められ、かつ、当該コンテンツを相当期間活用していないことについて正当な理由が認められない場合において、国が当該コンテンツの活用を促進するために特に必要があるとしてその理由を明らかにして求めるときは、当該コンテンツを利用する権利を第三者に許諾することを受託者等が約すること。 |
| 2 |
前項の規定は、国が資金を提供して他の法人にコンテンツの制作を行わせ、かつ、当該法人がその制作の全部又は一部を委託し又は請け負わせる場合における当該法人とその制作の受託者等との関係に準用する。 |
| 3 |
前項の法人は、同項において準用する第一項第二号又は第三号の許諾を求めようとするときは、国の要請に応じて行うものとする。 |
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| □講演要旨 |
| (1)はじめに |
経済産業省はこのたびコンテンツ版バイドール規定に基づく契約書フォーマットを作成した。あくまでも雛形であり、これに従わなければいけないというような強制力を持つものではないが、契約実務を円滑に進めたいと考えて作成したものである。9月4日の施行から本日(9月29日)まで具体的な契約事例は今のところないが、契約交渉に入っている案件は幾つかある。
今後は皆様との間の契約事例を積み重ね、この雛形をより精緻なものにブラッシュアップしていきたい。お気付きの点があれば、ご意見をお寄せいただきたい。 |
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| (2)コンテンツ促進法の立法趣旨 |
| コンテンツ促進法は、コンテンツの創造、保護及び活用の促進に関し、国、地方公共団体及び関係者がその基本理念を共有し、一体となって施策を総合的かつ効果的に推進することを目的とした法律である。具体的には、基本理念、国等の責務、連携の強化、法制上の措置等の総則的事項を定め、人材の育成、円滑な流通の促進などの基本的施策を定めるとともに、国の委託等により制作されるコンテンツに係る知的財産権の取扱等について定めている。 |
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| (3)コンテンツ版バイドール規定(法第25条)の立法趣旨 |
| 従来、わが国では、国が委託又は請負契約によりコンテンツの制作を行った場合、当該コンテンツに係る知的財産権は、全て国が所有することとなっていた。しかし、こうした取り扱いに対しては、これまで主に次の三つの問題点が指摘されてきた。 |
| ・ |
コンテンツ制作者のインセンティブを阻害している。 |
| ・ |
民間における二次利用の可能性がある良質なコンテンツが結果として死蔵している。 |
| ・ |
コンテンツの全ての知的財産権を譲り受けることにより(不要な権利まで購入することになるので)、その譲渡対価により委託等に係る国の支出が高くなる。 |
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| そこで、今回のコンテンツ促進法第25条により、国が委託又は請負契約によりコンテンツの制作を行った場合、当該コンテンツに係る著作権をはじめとする知的財産権の帰属を受託者に譲り渡すことができることとした。但し、国により排他的に利用されることが適当であるコンテンツについては、従来通り、国が全ての権利を留保することになる。 |
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| (4)譲り渡しの条件 |
| コンテンツに係る著作権をはじめとする知的財産権の帰属を国から譲り受けたいと望む場合には、以下の三つの条件を満たす必要がある。 |
| 1. |
コンテンツに係る知的財産権の種類その他の情報を国に報告する。 |
| 2. |
国が公共の利益のために特に必要があるとしてその理由を明らかにして求める場合には、無償で国に利用を許諾する。 |
| 3. |
コンテンツを相当期間活用していないと認められ、かつ、相当期間活用していないことについて正当な理由が認められない場合に、国がその活用を促進するために、特に必要があるとしてその理由を明かにして求めるときには、第三者にその利用を許諾する。 |
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| (5)契約の対象となるコンテンツ |
コンテンツバイドール契約におけるコンテンツとは、コンテンツ促進法で定められたコンテンツを言う。
コンテンツ促進法第2条は、「この法律において『コンテンツ』とは、映画、音楽、演劇、文芸、写真、漫画、アニメーション、コンピュータゲームその他の文字、図形、色彩、音声、動作若しくは映像若しくはこれらを組み合わせたもの又はこれらに係る情報を電子計算機を介して提供するためのプログラム(電子計算機に対する指令であって、一の結果を得ることができるように組み合わせたものをいう。)であって、人間の創造的活動により生み出されるもののうち、教養又は娯楽の範囲に属するものをいう。」と規定されている。
具体的には、映画、音楽、演劇、文芸、写真、漫画、アニメーション、コンピュータゲームなどを指す。なお、同法では、いわゆる時事の報道、コンピュータの基本ソフト、ワープロ、表計算等のビジネスソフトなどの「教養又は娯楽の範囲」に属さないものは、コンテンツ促進法に言う「コンテンツ」には該当しないと解釈されている。
国の委託等で関係すると思われるコンテンツとしては、広報ビデオ、CM、ポスター、教材等が想定され得る。 |
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| (6)契約の対象となる知的財産権 |
| 国が受託者等に譲り渡すことができる知的財産権とは、具体的には、特許権、実用新案権、意匠権、商標権、著作権、回路配置利用権、育成者権その他知的財産に関して法令により定められた権利又は法律上保護される利益に係る権利を言う。コンテンツの制作に係る知的財産権が対象であることから、著作権が主な対象と想定されるが、コンテンツの制作をした際に派生したその他の知的財産権も対象となり得る。 |
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(7)コンテンツ版バイドール規定を使用する際に必要な届出(※契約書フォーマットを参照。)
当省のフォーマットを使用し、コンテンツバイドール規定を適用する場合、下記(あ)〜(え)の四つの場面で、国への届出が必要になる。 |
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| (あ)国との契約において必要な届出 |
| 国との契約において、コンテンツバイドール規定を利用する場合、以下の二つの届け出が必要になる。 |
| ● |
確認書(様式第9) |
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− |
国が公共のために特に必要がある場合、国が無償で当該コンテンツを利用することができる旨等が確認されているもの。 |
| ● |
著作物通知書(様式第12) |
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− |
委託業務に係る著作物が得られた際、著作物完成から60日以内に、著作物の種類、著作者の氏名等を記載した通知書を国に提出するもの。 |
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| (い)産業財産権の出願又は申請に伴う届出 |
| コンテンツバイドール規定を利用する場合は、広報ビデオ等が主に想定されることから、一般的には、産業財産権の発生はあまり想定されない。しかし、何らかの産業財産権が発生し、当該権利について国からの譲り受けを希望する場合には、次の届け出が必要になる。 |
| ● |
産業財産権出願通知書(様式第10) |
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− |
委託業務に係る産業財産権の出願又は申請を行った際、出願の日から60日以内に、産業財産権の種類、出願人等を記載した通知書を国に提出するもの。 |
| ● |
産業財産権通知書(様式第11) |
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− |
産業財産権の出願に際して設定の登録を受けた際、登録の日から60日以内に、産業財産権の種類、出願人等を記載した通知書を国に提出するもの。 |
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| (う)コンテンツの利用及び第三者へのライセンスに伴う届出 |
| 委託業務に係るコンテンツを利用したとき及び第三者にその実施を許諾(ライセンス)したときは、次の届け出が必要となる |
| ● |
コンテンツ利用届出書(様式第13) |
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− |
受託者が当該コンテンツを利用したとき及び第三者にその実施を許諾(ライセンス)した際、契約件名等を記載した届出書を国に提出するもの。 |
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| (え)第三者への譲渡に伴う届出 |
| 受託者が、国から譲り受けた知的財産権を国以外の第三者に譲渡することも可能であるが、その場合には、当該譲渡を行う前に、譲渡通知書を国に提出するとともに、第三者に対して、国−受託者間の契約における規定の適用に支障を与えないよう、下記届出により約束をしていただく必要がある。 |
| ● |
譲渡通知書(様式第14) |
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− |
受託者が知的財産権を第三者に譲渡する際、事前に契約件名等を記載した届出書を国に提出するもの。 |
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| (8)その他の留意事項 |
コンテンツバイドール規定の適用によって当該知的財産権が受託者に譲渡された場合においても、国は、当該契約の目的を達成するために必要な場合には、無償で当該コンテンツに係る知的財産権を実施することができるような契約フォーマットになっていることをご留意いただきたい。
本日提示した契約フォーマットは、主にPRビデオ、CM、ポスター等の制作を想定したものである。あくまで雛形の一つに過ぎず、これが全ての契約に適合するものでないことは承知している。コンテンツの制作に係る委託・請負取引には、他にも様々な形態が想定され得るので、今後は、個別に当該事業担当者までご相談いただくとともに、皆様との間で契約事例を積み重ね、書式等をブラッシュアップしていきたい。 |
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| □質疑応答及び会場議論から |
| (1)対象となる資金の種類 |
| Q: |
一般に公の資金とか助成金という場合、その出所は、国、地方自治体の二つに大別される。今回の法整備はもっぱら国のお金を利用する場合に限定されるのか。 |
| A: |
第25条すなわちコンテンツバイドール規定は、資金の出所が国である場合に適用される規定である。ただ、その前条の第24条には「国及び地方公共団体は、・・・・当該コンテンツの積極的な提供その他の必要な施策を講じるものとする。」と規定されている。第24条は努力規定ではあるものの、この規定により、地方公共団体もバイドール規定を積極的に活用するものと期待されている。本日解説の契約フォーマットについて、総務省が音頭を取って全国の地方自治体に普及していこうという動きがある。経済産業省も協力して、実現にこぎつけたい。
なお、地方自治体も国と同様に、“地方自治体により制作された作品等に係る知的財産権は自治体に帰属する”というのが大前提。これを、条例により制作者サイドに譲り渡すことになると思われるが、既にそのような条例を出し、権利の譲り渡しを行っている自治体があるようだ。 |
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| (2)各省庁の協調 |
| Q: |
全省庁でほぼ似たようなフォーマットになるのか |
| A: |
本日説明したのは経済産業省の契約フォーマットである。他の省庁でも何らかの対応をしているものだと思う。バイドール規定は全省庁に適用されるものであり、内閣官房知的財産推進戦略推進事務局を通して、省庁間で過度の相違が出ないよう調整していくことが重要だと考えている。 |
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| (3)再委託が行われた場合の取り扱い |
| Q: |
コンテンツ促進法第25条2項は、「国が資金を提供して他の法人にコンテンツの制作を行わせ、かつ、当該法人がその制作の全部又は一部を委託し又は請け負わせる場合における当該法人とその制作の受託者等との関係に準用する。」と規定している。
ここで言う法人には、元請となる企業はもちろんであるが、DCAjのような団体も含まれると思われる。再委託が行われた場合の手続きはどのようになるのか。 |
| A: |
たとえば、経済産業省からの委託を受けたDCAjが制作会社に再委託する場合を想定すると、まず、経済産業省とDCAjとの間で、本日の契約フォーマットのようなものに従い契約を締結することになる。次に、DCAjと再委託先の制作企業との間で権利譲渡に関わる契約を結ぶことが想定されるが、DCAjは、当該権利譲渡契約より事前に、国に様式14の譲渡通知書提出することが必要となる。 |
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| (4)調査報告書は対象コンテンツか否か |
| Q: |
シンクタンクやDCAjなどが、しばしば国から委託される業務として、特定テーマに関する調査を行い、報告書をまとめるというものがある。こうした報告書は文字言語の著作物であるが、本規定の対象となるのか。 |
| A: |
この種の調査報告書については、委託の目的が何であるのか、といったことに配慮する必要があると思われる。国はこうした調査レポートをバプリック・ドメインにして、国民に対して広く普及したいと考える場合も想定される。その場合、著作権を調査会社に帰属させることで、むしろ国民への周知が滞る場面が生じる恐れがある。たとえば、ある民間の調査会社に“中国におけるコンテンツ産業の状況”を調査委託したとして、当該調査会社に著作権が帰属した場合、せっかくの貴重な調査レポートが広く知れ渡ることなく、閉じられた者にしか伝わらないということも起こり得る。
他方、例えば、CM制作の委託契約の中で音楽が新たに創作された場合には、当初の契約にある国によるCMの終了後に、着メロ配信や他の作品で挿入曲として利用されたりなどといった具合に、この音楽に係る著作権を経済産業省に帰属させるよりも事業者に譲り渡した方が広く使われると考えられるときには、コンテンツ版バイドールが適用され、当該著作権を事業者に譲り渡す可能性が高いと考えられる。 |
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| (5)コンピュータ・プログラムは対象コンテンツか |
| Q: |
コンピュータ・プログラムは本規定の対象コンテンツか。そうでない場合、何故、対象に含めることができなかったのか。 |
| A: |
結論から言うと、コンピュータ・プログラムのうちビジネスソフトのようなものは今回のコンテンツ促進法に言うコンテンツの定義(教養又は娯楽)に該当しないので対象外である。
コンテンツ促進法は、コンテンツ産業を国を挙げて支援しようという趣旨で立法されたもので、コンテンツバイドール規定は、あくまで、同法に規定される教養又は娯楽の範囲に属するコンテンツが対象である。そのため、コンピュータ・プログラムであってもビジネスソフトについては対象外となっている。
しかしながら、研究開発の目的であれば、「産業活力再生特別措置法」により、研究開発の成果に係る知的財産権を開発者に帰属させることができることとなっており、この中で、ビジネスソフトのようなコンピュータ・プログラムに係る著作権についても、開発者に帰属させることができることとなっている。 |
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| (6)企業経営効率化ノウハウ等のロジックは対象コンテンツか |
| Q: |
現在、企業経営効率化ノウハウ等のロジックやアルゴリズムを創作考案しているが、こういったものは本規定の対象コンテンツと言えるのか。なお、本やプログラムの形式にはなっていない。 |
| A: |
コンテンツバイドール規定は、同法に規定される「教養又は娯楽の範囲に属するコンテンツ」を対象としており、お尋ねの企業経営効率化を内容とするものが同法の対象とするコンテンツとなるかどうかについては議論の余地があると思われるが、ロジックやアルゴリズムを解説した書籍になっていれば文字言語の著作物、これをソフトウェアにすればコンピュータ・プログラムの著作物であり、同規定の対象となりうる。しかし、コンテンツが制作され、何らかの知的財産権が発生し、権利の譲り受けの対象となるコンテンツと権利とが特定されないと、そもそも譲渡が困難となり、バイドール規定の適用は難しいと思われる。 |
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| (7)既成楽曲と当該委託の範囲で制作される楽曲 |
| Q: |
国が委託金を支払ってその範囲で新たに制作されたコンテンツと、既存コンテンツを権利処理して使う場合とで、本規定の取り扱いに異同があるか。 |
| A: |
たとえば、政府のCMに、楽曲を利用する場合を想定してみる。楽曲が既に公表済みでJASRACなどの著作権管理団体の管理楽曲であれば、楽曲を当該CMに一定期間利用することについての管理団体の許諾を得ることになる。このケースでは、当該楽曲の権利はそもそも委託で発生したものではないから、バイドール規定とは関係のないものとなる。
他方、国の委託金の範囲で、当該CMのために新たに作曲する場合、バイドール規定がない状況では、国に権利が帰属することになる。このようなケースでは、国が権利を保持したままでは着メロビジネスなどの二次利用が促進されないことは明かであり、本バイドール規定により、受託者又は再委託者など国以外の者に権利を帰属させる方がよいと思われる。
両者は、当該コンテンツが国のお金により制作されたのか、既成楽曲の使用料を支払うだけなのかで異なってくる。 |
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| (8)支分権ごとのバイドール適用 |
| Q: |
音楽の著作物が世に出る場合、一般に、作詞作曲家の著作権とレコード製作者の原盤権が発生する。したがって、二次利用を希望する者は、著作権者と著作隣接権者の両者に許諾を得ないといけないケースが多い。しかし、本日の解説は、著作権に関するものであり、著作隣接権(原盤権)には言及されていない。様式13の「知的財産権の種類」は単に著作権と書けばよいことになっているが、より精緻に(たとえば、著作隣接権(原版権)といったように)記入する方がよいのではないか。 |
| A: |
今回ご提示のフォーマットはあくまで一例であり、今後の契約事例を踏まえて、よりよいものにブラッシュアップしてまいりたい。 |
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| (9)目的外使用に対する制約 |
| Q: |
政府の委託により制作されたコンテンツに係る諸権利を制作事業者に譲り渡したところ、別の目的で使われてしまう恐れもある。たとえば、政府が麻薬撲滅のためのCMを制作委託し、当該コンテンツの諸権利を制作事業者に譲り渡したところ、すぐにタバコのCMで使用してしまうというようなケースである。政府CMが流れたことによりパブリシティ効果が生まれているので、それを狙って別の商品のCMに使う者が出ないとも限らない。 |
| A: |
権利を譲渡してしまった以上、法律にある範囲、契約書で約束した範囲以外には、法的に対応することはできない。ご指摘のようなケースに対しては、例えば政府の側で予め政府公報を行う期間中は譲受人の側でその他の利用は行わない旨を、現在のひな形に追加的盛り込むといった方法により対処することになると思われる。 |
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| (10)国による排他的利用 |
| Q: |
本日の説明資料の注に、「国により排他的に利用されることが適当であるコンテンツについては、従来どおり、契約により全ての権利を制作事業者から譲り受けることも可能である。」とある。しかし、コンテンツ促進法第25条には「排他的」という文言は出てこない。「排他的」は必須の要件になるのか。 |
| A: |
委託成果物の権利については、全ての権利が国に帰属するというのがこれまで同様に原則的な考え方であるが、今回のバイドール条項は、例外的に受託事業者に帰属させるようにするというのがその第25条の趣旨である。
経済産業省としては、バイドール規定の立法趣旨にかんがみ、できるだけ諸権利を事業者に譲り渡してビジネスにつなげていただきたいと考えている。お尋ねのあった「排他的であるか否かの」という点については、要件といった厳格なものではなく、当該コンテンツについて「権利を国に帰属させる必要性が高いケース」「権利を民間に移転させる方が利活用につながるケース」のいずれに近いのかにより、個々の委託契約の締結の際に判断して参りたいと考えており、具体的な判断基準を設けることは考えていない。 |
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| (11)諸届出業務の煩雑性 |
| Q: |
確認書(様式第9)や著作物通知書(様式第12)は、一度で済むので実務上過度の負担にはならないと思われる。しかし、コンテンツ利用届出書(様式第13)は、二次利用や実施許諾(ライセンス)の度に提出することとなっており後々実務上の負担が増すのではないかと危惧している。 |
| A: |
現在は、利用の度に遅滞なく届け出ていただくことになっている。今後、あまりにも頻度が多く事業者に過度な負担を強いることとなった場合には、弾力的な運用などを検討することとなるかもしれないが、まずはこれではじめたい。 |
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| (12)譲渡の確認 |
| Q: |
全権利を譲り受けたつもりだったが、一部の権利が国に残っていたことが後から判明するようなこともあると思われる。トラブルを未然に防ぐ手立てはないか。 |
| A: |
一般的な契約上のトラブルの問題か。国と制作者がお互い契約の内容を理解した上で契約をきちんとやっていくことが重要である。 |
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| (13)国との共有 |
| Q: |
国と制作者が当該コンテンツの権利について、部分部分をもつという契約もあり得るのか。 |
| A: |
そのような移転の仕方についても排除する意図はなく、契約の仕方によっては可能である。 |
| Q: |
当該コンテンツに関し、権利侵害が起きることも考えられる。たとえば、国と制作者が権利を共有するポスターがあったとする。この中のキャラクターが、勝手にコピーされバラ撒かれる。それが国内ではなく外国の場合もある。権利を共有していると、国と制作者が歩調を合わせて対応する必要が出てくるが、侵害への迅速な対応とか訴訟費用の分担とかを考えると、かえって面倒ではないか。 |
| A: |
権利の譲り渡しについては、いろいろな方法が可能と思われる。ただ、一般論として言えば、民間受託者への権利の譲渡は、対象となるコンテンツの2次的な利活用の促進や権利侵害時への効率的な対処等を勘案して決められることとなると思われ、通常であれば、国に権利を残しておいても仕方がないだろうという趣旨から全ての権利を譲り渡すことがほとんどではないかと思われる。 |
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| (14)コンテンツバイドール法立法の背景 |
| Q: |
国からのコンテンツ制作委託の事例とは具体的にどのようなものがあるのか。 |
| A: |
省エネ、万博をはじめとするプロジェクトなど、国がCMやポスターなどのコンテンツ制作を委託するケースはかなりあると思われる。 |
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| □事務局から |
| DCAj事務局が本セミナーの開催案内をメール配信したのは、9月15日(水)午前10時頃であった。直後から問合せや受講申込みが寄せられ、17日夕刻には満席に達し、結果として以降の聴講希望をお断りせざるを得なかった。実際、台風21号が接近中で雨が降り出していたにもかかわらず、当日の会場は満席であった。事務局としては、セミナーの性質上、机上でメモをとる必要があり、椅子席や立ち見というわけにはいかないと考えて締め切った。ご参加各位に心より御礼申し上げるとともに、お断りを申し上げざるを得なかった皆様にはご容赦いただきたい。 |
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