■DCAJ概要


1 企画・推進部門

調査研究
 デジタルコンテンツに関わる情報センターを目指し、国内外のコンテンツ産業の動向、産業を支える法的基盤に関する調査研究を実施します。平成19年度に実施した主な調査研究実績は以下の通りです。

1)産業動向調査
コンテンツ市場調査(コンテンツの市場規模、デジタルコンテンツの市場規模、、デジタルコンテンツの市場規模、コンテンツの経済波及効果等等)
産業構造の変化に関する調査(制作部門の構造変化等)
海外コンテンツ市場調査(欧米、ASEAN諸国等の基礎情報調査等)

2)法的基盤調査
法的環境動向に関する調査(通信/放送融合型サービスに関わる判例、将来の著作権法のあり方、シンポジウム開催等)
デジタルコンテンツの知的財産権に関する調査(ビジネスモデルの分析、インターネットコンテンツ流通サービスの現状と課題、User Generated Mediaの収益性と合法性、セミナー開催等)
ネットワークにおけるデジタルコンテンツ取引流通フレームワークに関する調査(クリエイティブ・コモンズ等の権利表明に資するインフラとして、権利表明可視化インタフェースDigital Content Licence Visualization-APIの提案等)

3)デジタルコンテンツ白書
 様々な調査研究の成果を踏まえ、コンテンツに係る基礎的情報、政府のコンテンツ政策、各年度のトピックス、海外情報等を収録した「デジタルコンテンツ白書」を、毎年夏(8月上旬)に発行します。


海外・人材等プロジェクト事業

1)国際展開支援事業
 世界的に高い評価を得ている日本製コンテンツの安全かつ円滑な国際流通促進を目的として、特にアジア圏におけるコンテンツ産業国際交流の推進、アジア地域のコンテンツ産業動向調査、専門家交流事業等を実施いたします。
 また、コンテンツの重要な表現技術であるコンピュータ・グラフィクス(CG)に関わる人材を育成しネットワークを構築することで、CG産業を核とした新産業を創造し世界に発信する国際プロモーションの場、デジタルコンテンツEXPOを開催いたします。

2)デジタルコンテンツグランプリ
 平成19年度の「デジタルコンテンツグランプリ」は、日本のデジタルコンテンツ産業の発展に大きく貢献する製品・映像・技術・サービス等を表彰し、受賞者の更なる発展とこれに触発された新たな挑戦者の出現を促すことを目指して実施いたしました。同時に、次代を担うクリエイターを発掘し、コンテンツ制作業界での活躍を支援する「デジタルクリエイターズコンペティション」も実施いたしました。
 贈賞式は日本が誇るゲーム、アニメーション、マンガ、音楽などのコンテンツ事業者とテレビ局や映画製作会社が企画する各種イベントの連動によって開催された、世界最大規模の統合コンテンツフェスティバル『JAPAN国際コンテンツフェスティバル(コ・フェスタ)』の時期にあわせて実施いたしました。

3)クリエイター人材育成事業
 本事業では、将来のコンテンツ産業界をリードする人材を育成することを目的とし、産業界でのものづくりの基礎知識を身につける機会を設けるものです。著作権の基礎知識、現代の編集スタジオにおけるメディア対応、フォーマットの知識、エディティングの実際などについてのセミナーを開催するとともに、スキルアップ、作品制作、インターンシップなどのプログラムを実施いたしました。


【若者と中小企業のネットワーク構築】※経済産業省受託事業
 コンテンツ制作の多くは、才能ある中小企業が現場を支えています。
 残念なことに、これらの企業はあまり名前を知られていませんが、優秀な若手クリエイターが、魅力あふれる企業で共に未来を創っていけるよう、活動を行っております。
 その一環として、クリエイターのための就職フェア「クリ博」を開催し、就職先選択の幅を広げてもらうと共に、自分に合った企業を見つけられるように、中小企業とのリアルなマッチングの場を提供しています。

 


2 事業開発部門

経済産業省政策事業

コンテンツ技術戦略マップ2008
 コンテンツ技術を整理し、今後の戦略を検討するための材料となることを目的としたコンテンツ技術戦略マップを策定いたしました。ここではコンテンツを「人間の感性に作用するもの」と定義し、コンテンツを用いた安心、快適な生活を実現するための技術を中心に、導入シナリオ、技術マップ、技術ロードマップの3つのフェーズから、コンテンツを実際に活用する生活空間及び生活シーンを想定した上で、それを実現するために必要なシステム・技術を抽出する手法についての検討をおこなっております。2007年度の調査結果は、経済産業省の「技術戦略マップ2008」のコンテンツ分野に採用されます。コンテンツ技術戦略マップは、毎年ローリング作業を行い更新いたします。


先導的事業推進

1)3Dコンテンツに関する調査研究
 デジタルコンテンツによる映像表現が高度化、多様化する中、格段にリアリティーの高い映像表現を可能とする3Dコンテンツへの関心が高まりつつあります。また反面、歴史的にも古くからその将来性に多くの期待が寄せられた3Dコンテンツでありながら、現在でもそれが産業振興の有効な手段となっていないことも事実であります。
 本調査研究では、平成17年度に行った3Dコンテンツに関する広範囲な活用事例や可能性の把握に基づき、平成18年度にそうした可能性を実際の制作・利活用へと推進していくことを目指し、課題の抽出を行いました。最終年度の平成19年度に、それら抽出された課題への解決策を調査・検討し、今後の産業振興を促すための提言として、重要性・緊急度の高い、そして凝縮された「3Dコンテンツの普及・促進へ向けた提言」という形で成果として導出することができました。

2)高質感映像に関する調査研究
 近年、電子映像の利用分野がますます拡大する事に伴い、ハイビジョンをベースに更なる大画面化と解像度の向上を目指すスーパーハイビジョンを始め、立体画像による超臨場感コミュニケーションやデジタルシネマなどの新しい映像システム、色再現の向上を目指す研究開発が進められており、改めて視覚的条件の検討が進められつつあります。これらの新しい電子画像システムは、今後ますます発展し、高度な電子映像システムを構築していくことになります。最近、このようなシステムは、「質感」をキーワードに、光沢や色再現、深み、奥行き感、艶、気候(温度、湿度)等が画面から感じられる高度な表現力、即ち画質を持つ「高質感映像」なる新しい概念のもとに統一したシステムが提案されています。高質感映像は、物理的な表現能力を向上させるだけでなく、絵画等の平面作品や立体造形作品等の美術・芸術作品を始め、文化財歴史遺産等の映像アーカイブの手段として、さらには医療等の高度な映像表現力の必要な分野に於いても極めて有効になると期待されています。

3)「石川新情報書府」文化資産コンテンツ監修等事
「石川新情報書府」は石川県が平成7年度に全国の自治体に先駆け構想を策定し、失われていく文化資産をデジタル(ハイビジョン)映像で保存継承するデジタルアーカイブ化や県内のコンテンツ分野での人材育成、産業振興などを目標に事業が推進されております。当協会はこの事業推進に協力させていただいております。
「石川新情報書府」事業の成果として、平成19年度までに31作品のコンテンツが石川映像アーカイブスとして制作されました。その内容は、輪島塗、山中漆器、九谷焼、加賀友禅などの伝統工芸、加賀百万石:美と歴史、加賀・能登の民話、食の歳時記など地域の文化資産、平成17年度からは、加賀“茶の湯”物語、奇跡の毒抜き、手取水系、加賀お国染め、交響曲ISHIKAWA、石川産業勃興記など多彩なコンテンツがあります。

4)シリアスゲームの現状調査
 シリアスゲームを「社会に役立つゲーム」として定義し、国内外の現状について調査・検討を行いました。国内の現状としては、「シリアスゲーム」という、コンセプトやジャンルとしての普及・定着には至っていないが、この範疇に含まれると考えられるゲームの利活用の事例が存在すると同時に、いくつかの産学官あるいは産学連携による取り組みが、すでになされていることが判明しました。海外におけるシリアスゲームの動向・事例としては、米国では、1つの産業分野として捉えられる規模に達しており、軍事関連の需要によって牽引されていることや、非営利財団が重要な役割を担いつつ、分野毎に特化して集積していくという特徴が明らかとなり、欧州では、地域のコンテンツ産業振興政策に組み込まれるケースが多く、コンソーシアム形式での産学官連携活動が展開されている点に特徴があることが判明しました。
 今後は、調査結果を元に、シリアスゲームという概念の普及・啓蒙をはじめ人材育成、地域連携の促進などに繋げてゆきたいと考えております。


デジタルシネマ事業

1)デジタルdeみんなのムービー

 デジタルシネマの普及を目的に、経済産業省の委託事業として、平成15年に設立。その後平成18年より自主事業として、デジタル技術の特質を活用し、地域におけるデジタルコンテンツ上映事業を普及させることにより、新たなコンテンツ流通とビジネス形態を創出し、映画事業の活性化、地域における新たなスクリーンの創出と地域経済の活性化を目指します。

【実施概要】
『デジタルdeみんなのムービー』ホームページから上映したい作品を検索、上映会が決定したら再びホームページから上映会を登録し、上映会に必要なプロジェクターと再生機、また上映機材の貸出しを受け上映会を実施します。会員は、上映会を開催する上映者会員と映像・映画の作品(コンテンツ)を提供するコンテンツホルダー会員からなる。2つの会員は、このホームページで出会い、お互いの目的であるデジタルシネマによる大画面・高精細・高音質の上映会を開催できます。
【登録作品】
邦画・洋画の名作、メジャー、インディーズ、自主制作映画、地方製作のインディペンデント作品と内容は多岐に渡り、約1,300作品が登録されています。
登録作品には、上映使用料、作品紹介、動画映像等が添付されており、また作品名、監督をはじめ、キーワード検索も充実しているため、お目当ての作品が簡単に検索できます。
【提供機材】
プロジェクターは、DLP5機種、液晶プロジェクター4機種、合わせて82台を用意しており、デジタル再生機は、Blu-ray、HD DVDをはじめ、5機種約50台を準備しています。その他、220/180インチ・スクリーン、音響機器、デコーダー等も用意しています。
 http://www.movie.dcaj.or.jp/


2)地域映像文化振興のためのデジタルシネマ上映促進事業
 地方都市において文化の一端を担ってきた映画館の廃業が続出し、国内のスクリーン数は、大都市や地方中核都市でのシネマ・コンプレックス(複合型映画館)に集中する傾向が進展しています。こうした現象で映画鑑賞機会の減少や映画文化享受の地域間格差が拡大しています。このような格差を是正し、地域住民に改めて大型スクリーンの興奮や感動、豊かな時間が満喫できるよう、デジタルによる映画コンテンツの上映を地域の事業主体に支援してデジタル技術の特質を活かした地域デジタルシネマ配給ネットワークをスタートしています。
 本事業は、平成19年度から3年計画で全国に展開してまいります。各地域で複数の公共ホール等が参加し上映主催者となって定期的(月1回又は隔月)に上映会を実施します。当協会では上映スケジュールに合わせて必要な機材、コンテンツを上映館に定期的に提供します。
 この事業はネットワークの地域を毎年増やしていき全国に広げていきます。



 

   
  Copyright © 2008 Digital Content Asociation of Japan, All rights reserved.